台北MRTの公式HPより

5月9日、三重県の御在所(ございしょ)ロープウェイと台北の猫空ロープウェイが友好協定を締結した。両ロープウェイとも初めての友好協定の締結だという。

御在所ロープウェイは、三重県三重郡菰野町(こものちょう)にある湯の山温泉から鈴鹿山脈の主峰である御在所岳の山頂を結ぶロープウェイで、湯の山温泉駅と山上公園駅の全長約2kmを結び、標高差は約780mもあるという。一方の猫空ロープウェイは、動物園駅と猫空駅の全長約4kmを結ぶ標高差は約300m。

猫空ロープウェイには床がガラス張りの「クリスタルキャビン」があり、平日でも多くの観光客が押し寄せ、長蛇の列をなしている。御在所ロープウェイの辻智幸社長は友好協定を結ぶ前に試乗したというが、ガラス張りの床から見る景色と窓から見る景色は感覚が違う。真下に抜け落ちそうな感覚に襲われるので、高所恐怖症の方にはお勧めできないほどだが、それがこの猫空ロープウェイの魅力でもある。

ちなみに、日本と台湾のロープウェイが協定を結ぶのは2例目(本会調査)。2016年8月28日、浜名湖と日月譚が友好交流協定を締結したとき、浜名湖のロープウェイを運営する遠鉄観光開発と日月潭ロープウェイが友好協定を結んでいて、これが日台ロープウェイ同士の初締結だった。

またこのときは、浜松観光コンベンションビューローと南投県日月潭観光旅遊協会、浜名湖遊覧船と南投県渡船・遊覧船協会も同時に友好交流協定を結んでいて、4つの友好協定が一挙に結ばれている。

中央通信社がこの友好協定について伝えているので下記に紹介するとともに、心から祝意を表したい。

◆御在所ロープウエイ:台湾・猫空(マオコン)ロープウェイと友好協定を締結 〜2018 年5 月9 日(水)台北市にて調印式を執り行いました〜


台湾・猫空と三重・御在所のロープウェイが友好協定 相互誘客へ

【中央通信社:2018年5月9日】

台北メトロ(MRT)は9日、同社が運営する猫空ロープウェイ(台北市)が三重県の御在所ロープウェイと友好協定を結んだと発表した。両ロープウェイは双方の駅で優待パンフレットの配布やポスターの掲示を行い、相互誘客を図る。 

この日、猫空ロープウェイ動物園駅で調印式が行なわれ、台北メトロの趙宗威・猫空ロープウェイ主任と御在所ロープウェイの辻智幸社長が協定書に署名した。台北メトロによれば、辻社長は友好協定を結ぶ前、猫空ロープウェイが運転する床がガラス張りの「クリスタルキャビン」に試乗するために台湾を訪れており、その際、猫空エリアの美しい景色に深い印象を残していたという。 

御在所ロープウェイの湯の山温泉駅や山上公園駅に設置されるパンフレットを猫空ロープウェイに乗車する際に持参すれば、片道運賃が通常120元(約440円)のところ50元(約180円)になる。また、御在所ロープウェイは中国語版パンフレット持参者に対し、乗車運賃3割引を適用するほか、三重交通バスに猫空ロープウェイを紹介するペイントを施す。 

パンフレットは猫空ロープウェイではすでに配布中。御在所ロープウェイでは今月29日から配布を開始する。