台北市木柵区にある動物園の前身は、日本時代の圓山動物園(台湾大学デジタル書庫より)

横浜市と台北市は2006年(平成18年)5月22日、芸術家の文化交流や青少年のスポーツ交流、経済、観光、環境などの相互交流をはかるためパートナー都市となった。それから10年を経た本年1月28日には、防災分野における協力覚書を締結している。

さらに10月21日、今度は「よこはま動物園ズーラシア」と「台北市立動物園」が野生生物の保全などに関する協力覚書を締結した。調印式には林文子・市長と柯文哲・市長も立ち会ったという。

「ズーラシア」とは聞き慣れない言葉だが、よこはま動物園ズーラシアのホームページによれば「この『 ズーラシア(ZOORASIA)』という愛称は、動物園(ZOO)と広大な自然をイメージした ユーラシア(EURASIA)の合成語で、平成8年(1996年)秋に市民公募で選ばれました」とある。正式名称は「横浜市立よこはま動物園」だという。

ちなみに、日台の動物園同士による提携は、札幌市の丸山動物園と台北市立動物園が友好園を提携(2013年10月31日)していて、「よこはま動物園ズーラシア」と「台北市立動物園」は2件目となる。心から祝意を表するとともに、中央通信社の記事を下記にご紹介したい。

日台間では近年、都市間提携や学校提携、鉄道提携などがよく結ばれているが、このような動物園や温泉、湖、山、公園、サイクリングコース、港湾、ロープウェイ、遊覧船、空港などの分野でも結ばれるようになってきている。

その母体は、横浜市と台北市がパートナー都市を提携していたことを発端としているように、やはり姉妹都市や友好交流都市などの自治体同士による都市間提携だ。本会の調査によれば、本年9月16日に結ばれた成田市と桃園市の友好都市協定で56件目となっている。

◆よこはま動物園ズーラシア

◆日台姉妹交流【本会HP】


台北と横浜の動物園、野生生物保全の覚書締結 都市連携10周年で

【中央通信社:2016年10月21日】

日本時代の圓山動物園。ゾウやキリンもおり、市民で賑わったという(台湾大学デジタル書庫より)

台北市立動物園は21日、よこはま動物園ズーラシア(横浜市)と野生生物の保全などに関する協力覚書を締結した。両園は今後、調査研究や教育などの分野で連携していく。

締結式には双方の園長や台北市の柯文哲市長のほか、同市とのパートナー都市提携10周年に合わせて台湾を訪れている横浜市の林文子市長も出席。柯氏は覚書締結により、両市の交流がさらに増えればと期待を示した。

台北市立動物園は、1914(大正3)年に開園した前身の「円山動物園」時代を含め102年の歴史を誇る。