桃園市政府のHPから

石川県加賀市の宮元陸市長が桃園市の鄭文燦市長と友好都市協定を結んだニュースが飛び込んできた。中日新聞が伝えている。

記事にもあるように、加賀市はすでに宮元市長の市長選の公約どおり、2014年7月に台南市、高雄市、高雄市鼓山区と都市提携を結んでおり、桃園市で4件目となる。一方の桃園市は日本の自治体と協定を結ぶのは初めてだという。心から祝意を表したい。これで、日台の自治体による都市提携は47に増えた。

ちなみに、桃園市の鄭文燦市長は蔡英文主席の民進党に所属し、2014年11月末の統一地表選挙において、国民党の鉄票区と言われ、呉伯雄・国民党前主席の子息でもある呉志揚・桃園県長に挑み、約3万票の僅差で破って当選している。統一地方選挙における民進党の圧勝と国民党の惨敗を象徴する選挙区だった。この年の12月、桃園県と桃園市が合併して行政院直轄市の桃園市となっている。

また鄭文燦市長は、李登輝総統時代の1990年に起こった野百合学生運動に台湾大学の学生として参加、万年国会議員の辞職などを求めて実現した経歴も併せ持つ。

一方の宮元市長は、石川県議会議員時代から日台交流に熱心で、日本初となる石川県議会と台南県議会の姉妹議会を締結し、2013年10月には加賀市長に当選し、かねてから希望していた台湾との国際交流として台南市や高雄市と姉妹提携を実現している。

宮元市長は本会理事でもあり、そもそもの台湾への関心は、李登輝元台湾総統の幻の三田祭講演録「日本人の精神」に触れて感動したことにあったと、本会の機関誌「日台共栄」2014年12月号「台湾と私」でつづっている。

桃園市は5月19日、市政新聞で加賀市と友好都市協定を締結したことを7枚の写真を掲載して報じている。

◆桃園市與日本加賀市簽署友好協定 鄭市長:桃市府第一個與日本簽署的友好城市,盼促進台日友好關係


桃園市と加賀市 友好協定 台湾北部 商工業都市

【中日新聞:2016年5月20日】

加賀市は19日、台湾・桃園市と友好都市協定を締結した。加賀市が協定を結ぶ台湾の都市は4カ所目となった。加賀温泉郷を訪れる外国人の65%以上は台湾からの観光客で、交流の重要性が増しており、商工業都市である桃園市とは観光をはじめ、文化や産業など幅広い分野での交流促進を図る。

加賀市によると、台湾を訪問中の宮元陸市長と高辻伸行議長は同日、台湾北部の桃園市を訪れ、鄭文燦(ていぶんさん)市長らと協定の調印式に臨んだ。協定書には、両市が相互理解と友好を深めるため、「今後、双方は観光、文化、教育、スポーツ、産業など幅広い分野の交流を推進する」と記された。

式は、市長らが5分ほどのそれぞれの市のPRビデオを見るなど、和やかな雰囲気の中で行われた。

鄭市長は「加賀市は桃園市が初めて交流協定を結んだ相手。最初の友人は特に大事にしたい」などと話した。

宮元市長は「加賀市は小さな街だが、歴史や文化、伝統を備えていると自負している。桃園市のような台湾を代表する商工業都市と関係を深められることは大変ありがたい」などと謝意を述べた。

加賀市は2014年7月に台南市と友好都市、高雄市と観光交流都市、高雄市鼓山区と友好交流都市の各協定を結び、台湾各都市との交流に力を入れている。