20080921日本文化チャンネル桜のキャスターでも知られるジャーナリストの井上和彦(いのうえ かずひこ)氏は、昨年初頭に世界屈指の質、錬度、整備能力を誇る「自衛隊」を正しく理解してもらいたいと『国防の真実-こんなに強い自衛隊』(双葉社)を出版、6万部を突破したという。

本書はそれに加筆修正してバージョンアップしつつもコンパクト化し、自衛隊が世界トップクラスの軍隊であり、陸・海・空、それぞれの強さの秘密を知ってもらいたいという著者の熱意が全編にみなぎっている。

前著に続き、日本を守り続けるF-15J戦闘機、イージス艦、90式戦車など自衛隊のハイテク兵器を写真や図解をもって紹介しつつ、自衛隊と皇室、自衛隊と靖国神社の関係についても触れる。

自衛隊が中国の人民解放軍と戦ったらどうなるかというテーマは前著でも展開されたが、ここに台湾が出てくる。また「尖閣諸島が中国の領土になる日」という一項も設けられ、中国による「日本政府が対処し難い戦術で尖閣諸島を軍事占領する可能性」を指摘し、すべては「政治家の覚醒にあり」と迫っている。

「自衛隊は軍隊なのか?」から「国防力向上のためには法改正が急務である!!」までの99項目はすべて1ページでまとめられ、井上国防史観全面展開の本書は、迫り来る「中国の危機」を防ぐためにも読んでおきたい一書だ。

■著者:井上和彦
■書名:『こんなに強い自衛隊 その秘密99』
■版元:双葉社
■体裁:B6判、並製、224頁
■定価:500円(税込)
■発行:平成20年9月21日