台湾各紙(19日付)によると、開業に向け最終審査に入った台北-高雄間を結ぶ「台湾高速鉄道(台湾新幹線)」の事業主体となる台湾高鉄は18日、新幹線の運賃を同区間で1,490元(約5,300円)とする計画を交通部(交通省)に提出した。

これによると、台北-台中間が700元(約2,500円)、台北-台南間が1,350元(約4,800円)となる。最短90分で結ぶ台北-高雄間を他の交通機関と料金比較すると、2,000元(約7,100円)を越える航空運賃より割安だが、在来特急の2倍、高速バスの3倍で、当初プランより2割以上高い設定となった。

一方、揺れに揺れる開業時期については、工事の遅れなどから10月末に予定した営業運転は断念し、11月中旬から板橋(台北郊外)-高雄の区間で、正式運行を始める方向で最終調整が進んでいるという。

台湾高鉄は今月5日、台北駅への乗り入れ試験走行に入ったが、今後、当局による実地審査を受ける必要もあり、日程的に全線開通は年明け以降にずれ込む公算が大きいとみられている。台湾の新幹線導入は、海外で日本の技術が採用された初のケースとなっている。【2006年10月20日付・産経新聞】