6月11日(日)、青森市内のアラスカにおいて本会12番目の支部となる青森県支部の設立記念講演会が開催され、県内および岩手、宮城、埼玉、東京から30名余りの参加者が集まった。

台北駐日経済文化代表処許世楷代表からの祝花や黄文雄氏による祝辞が届けられた華やかな会場で始まった会は、大見光男支部長の「以前李登輝前総統と面会した際も歩きたいとおっしゃっていた奥の細道を巡っていただくために是非とも訪日願いたい」という挨拶、永山英樹本部理事による小田村四郎会長の祝辞代読、中西功事務局長の設立経緯および活動目的説明、役員紹介と進んだ後、平成18年5月4日のフジテレビ番組内で台湾ラーメンと中国の国旗を一緒に放映したことに対して訂正放送を求める『フジテレビ「FNNスーパーニュース」における誤報に対する訂正放送要求決議文』を出町淑貴事務局次長が朗読し、参加者の大きな拍手により決議文採択となった。

林建良氏は『台湾は日本の誇り・李登輝という人間はどう誕生したのか』と題した講演において、李登輝氏が行動により発信している日本人へのメッセージを代弁した。

林氏は、現在の台湾の親日感情は日本が台湾を統治していた時代に共に生活した日本人への尊敬が礎となっていることや、戦前の日本の教育は徳育や教養を中心としたものであったことに触れ、李登輝氏が青少年時代を過ごした時代背景や環境について述べた後、現在の日本の教育が小学生に株式や英語を教えるといった現実的な観点へ変化したことなどにより日本人が持ち続けてきた美しい心を失ったと指摘し、「李登輝氏は日本人の美しい心の象徴である奥の細道を辿ることにより、日本人に自国の美しい文化・精神を取り戻し強くなってほしいと願っている」と結んだ。その後の質疑は台湾の政局からスポーツまで多岐にわたり、参加者に深い感銘を与えた講演は1時間半で終了した。

講演会終了後、参加者へのお土産として出町事務局次長手づくりの台湾料理(茶葉蛋と粽子:お茶玉子とちまき)が配られ、ほぼ全員が設立記念パーティ会場へと移動した。江坂庄一副支部長の乾杯で始まったパーティは和やかな雰囲気で進行し、最後に会場全員で「台湾万歳」三唱を行い閉会した。

事務局長 中西功