中央通訊社の報道より

岩手県と台湾の関係は深い。台湾の民政長官をつとめた後藤新平(ごとう・しんぺい)や「台湾糖業の父」新渡戸稲造(にとべ・いなぞう)、勅任官の台湾事務局委員を外務次官時代につとめた後に首相となる原敬(はら・たかし)、東京帝国大学医科大学教授の後に台北帝国大学総長をつとめた三田定則(みた・さだのり)などを輩出しています。

2007年6月には、来日した李登輝元総統が中尊寺や後藤新平記念館、先人記念館などを訪問、先人記念館では「さんさ踊り」で出迎えられ、谷藤裕明(たにふじ・ひろあき)盛岡市長が一行をご案内しています。

このようなご縁を背景に11月24日、花蓮市内の美侖大飯店において盛岡市と花蓮市が「友好都市協定」を締結しました。心から祝意を表し、下記に花蓮市の報道と中央通信社の記事を紹介します。

ちなみに、谷藤裕明・盛岡市長と魏嘉賢・花蓮市長が署名を交わした美侖大飯店の庭園には、本会から李登輝民主協会に寄贈した河津桜のうち約300本が植えられています。

花蓮市は去る10月8日、宮崎県高千穂町と「姉妹都市協定」を締結しており、それに続く盛岡市との「友好都市協定」締結です。

ただ、今年は日台間の都市間協定が極端に少なく、盛岡市と花蓮市の「友好都市協定」でようやく今年3件目。1979年10月以来の41年間では90件目(本会調査)で、東日本大震災が起こった翌2012年以降は72件となり、この8年間で全体の80%を占め、東日本大震災以降の日台関係がいかに深化しているかを現しています。

・07月09日 富山県射水市と台北市士林区が「友好交流協力に関する覚書」を締結。
・10月08日 宮崎県高千穂町と花蓮市が「姉妹都市協定」を締結。
・11月24日 盛岡市と花蓮市が「友好都市協定」を締結。

◆花蓮市:花蓮市與日本盛岡市締盟友好城市[11月24日]

◆盛岡市

◆花蓮市


東部・花蓮市、盛岡市と友好都市に 交流深化へ

【中央通信社:2019年11月24日】

東部・花蓮県花蓮市は24日、岩手県盛岡市と友好都市盟約を締結した。花蓮市内のホテルで式典が催され、魏嘉賢花蓮市長と谷藤裕明盛岡市長が署名を交わした。魏市長は観光や産業、文化などの分野での交流深化や、双方の友好関係が続くことに期待を寄せた。 

花蓮市内では23日、温泉とフロート車をテーマにしたカーニバルが開催され、盛岡の山車も運行された。盛岡山車は2002年に初めて花蓮に派遣され、今回で4回目を数えた。 

谷藤市長はこれに言及し、これまでの交流が互いの信頼と友情を深めたとの考えを示した。また、2011年の東日本大震災の際、台湾から寄せられた支援に改めて感謝した。「台湾砂糖の父」とされる新渡戸稲造が盛岡出身であることにも触れ、市民は誇りに思っていると盛岡と台湾のつながりを紹介した。