旭日重光章を受章された鄭祺耀・台日文化経済協会名誉会長

日本政府は11月3日、平成30年秋の叙勲受章者を発表し4,079人が受章した。外国人叙勲では、台湾から金宝電子工業株式会社会長で三三企業交流会会長の許勝雄(きょ・かつお)氏が旭日重光章、鄭祺耀(てい・きよう)台日文化経済協会名誉会長が旭日重光章を受章した。心からお祝い申し上げたい。

台湾の方々への叙勲は2005年に復活し、その春の叙勲で蔡茂豊氏(台湾日本語教育学会元理事長、元東呉大学外国語学院院長)が旭日中綬章を受章して以降、今回の叙勲で受章者は55人となっている。別途、「台湾からの叙勲者一覧」として紹介したい。

実は、今回旭日重光章を受章した鄭祺耀先生とは10月24日からの本会の「役員・支部長訪台団」で26日にお会いしてきたばかりだ。175センチほども上背のある鄭先生はいつもにこやかに応対され、洒脱な紳士ぶりは仲間内でも評判のようだ。ただ、気持ちは熱いようで、台湾の行く末にテーマが及べば眼光鋭く獅子吼するという、絵になる方だ。

鄭先生は、1952年7月に台湾と日本の親睦を深めることを目的として創設された「台日文化経済協会」の第7代会長をつとめられた。

第5代の許敏恵会長が2013年の春に旭日中綬章を受章し、2017年の春には第8・9代の黄天麟会長(総統府国策顧問、元第一銀行董事長)がやはり旭日中綬章を受章されている。鄭名誉会長の授章で会長経験者は3人も受章することになった。

また、2018年春の叙勲で「台湾高座台日交流協会」副理事長の何春樹氏が旭日小綬章を受章されたが、何春樹氏は台日文化経済協会の理事をつとめたこともあり、何氏を含めると台日文化経済協会からは4人も叙勲されていることになる。

本会は台日文化経済協会と3年前の2015年12月4日に姉妹団体を締結し、桜の苗木を寄贈するなどで交流を深めている。

なお、今回の叙勲では経済産業大臣だった平沼赳夫氏も旭日大綬章を受章しているが、平沼氏は「日華親善協会全国連合会」会長時代に台日文化経済協会と姉妹会を提携、現在も交流を続けている。台日文化経済協会関係者には、日台ともに朗報となった。


平成30年秋の外国人叙勲における台湾の受章者

【日本台湾交流協会:2018年11月5日】

11月3日、日本政府は平成30年秋の外国人叙勲受章者を発表しました。その中で下記のとおり、日台間の友好関係の増進等に顕著な功績があったとして、台湾から2名の方々が受章されました。

日本台湾交流協会としても日台関係の発展のために長年にわたり献身的なご尽力をされてこられた以下2名の方々のご貢献に衷心の敬意と謝意を表します。

勲  章:旭日重光章

氏  名:許 勝雄

主要経歴:金宝電子工業株式会社会長,三三企業交流会会長

功労概要:日本・台湾間の経済関係強化及び相互理解の促進に寄与

功労詳細:許勝雄氏は平成24年から平成30年4月まで台湾全土工業総会理事長を務められ、会員企業による訪日団派遣や様々な産業分野でのセミナー開催等を通じ,日台産業界の相互理解,経済交流促進に寄与されました。平成30年6月からは日台のアライアンスを目的に設立された,三三企業交流会会長として,日本の大企業のほか地方の中小企業の海外展開を支援,日台の経済関係の強化・相互理解の促進に尽力されています。

勲  章:旭日中綬章

氏  名:鄭 祺耀

主要経歴:台日文化経済協会名誉会長

功労概要:日本・台湾間の友好親善及び相互理解の促進に寄与

功労詳細:鄭祺耀氏は、平成21年1月から平成24年2月まで,台日文化経済協会会長を務められ,日本各地の日華親善協会との相互往来や,日本からの訪問団の受入れを通じて,日台間の交流強化に寄与されました。また,同協会の季刊誌を創刊して,台湾社会に対して日本の政治,経済,歴史及び文化についての情報発信を積極的に行うなど,対日理解の促進に努められました。現在も同協会の名誉会長として,日台の友好親善・相互理解の促進に尽力されています。