台湾の最大手紙・自由時報も大きく報じた

台湾独立建国聯盟(陳南天主席)は5月15日、台大校友会館において「2017蔡英文政府執政周年検討與展望」と題するシンポジウムを開催した。

第1部に登壇した羅福全・台湾安保協会名誉理事長は「台湾は独立主権国家であると国際社会に宣言する」状況に来ており、それが「蔡英文総統の責任だ」と訴え、また、陳南天主席も「公的な場で使われる呼称を『台湾』にする正名運動を積極的に展開する時期に来ている」との認識を示した。中央通信社が伝えているので下記にご紹介したい。

5月22日からジュネーブで開催される世界保健機関(WHO)年次総会(WHA)への台湾参加を圧し潰そうとする中国の露骨な干渉に対して、「現状維持」を表明している蔡英文総統も堪忍袋の緒が切れたようだ。

5月5日にインド、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイのメディアによる合同取材を受けた際、これまで中国を「中国大陸」や「海峡の対岸」と呼んできたにもかかわらず、新南向政策について述べたくだりでは「中国と競争するのではなく、この地域の一員として、台湾が自身の優位性をもって互恵関係を発展させていくことだ」と発言したという(ただし、総統府の報道では「中国大陸」と表記)。

これに対して中国政府の報道官は「われわれの両岸関係の問題についての態度は非常に明確だ。世界にはただ一つの中国しかなく、大陸も台湾も一つの中国に属する。両岸関係は国と国の関係ではない」(5月11日「Record China」)と噛みつき、あくまでも台湾は「中国の一部」であり、蔡総統の発言は受け入れられないと主張した。

やはり台湾は、中国を刺激しまいとしていつまでも「中国大陸」や「大陸」、あるいは英語表記で「Mainland China」などと使わず、はっきりと「中国」と呼ぶべき時期に来ているようだ。中央通信社をはじめとした台湾メディアも、すでに自由時報が使っているように「中国大陸」ではなく「中国」と表記すべきであろう。

同時に、米国と日本を後ろ盾として、亜東関係協会が「台湾日本関係協会」と名称を変更することでもあり、陳南天主席が主張するように公的な場において「台湾」と称する時期に来ている。そして、羅福全氏が指摘するように「台湾は独立主権国家であると国際社会に宣言」できるなら、それに越したことはない。


台湾の独立主権国家宣言、蔡総統に求める=対日窓口機関元会長

【中央通信社:2017年5月15日】

台湾の対日窓口機関、亜東関係協会の元会長で、台湾安保協会名誉理事長の羅福全氏は15日、台湾の独立を目指す団体が開催した座談会に出席し、台湾は独立主権国家であると国際社会に宣言することが蔡英文総統の責任だと訴えた。

羅氏は、中国大陸が一方的に主張する「一つの中国」をめぐる「92年コンセンサス」を蔡総統が認めていないのを背景に、中国大陸側は国際社会において、一つの中国原則による台湾への脅迫ができない状況にあると指摘。この1年間、「台湾は中国に属さない」ということは国際社会では公認の事実になっているとし、足りないのは総統名義による世界に向けた宣言だけだと述べた。また、中国大陸による主権侵害を阻止する反併合法の制定を提案した。

座談会を開催した台湾独立建国聯盟の陳南天主席は、蔡総統が掲げる両岸(台湾と中国大陸)の「現状維持」に、中国大陸からの好意的な反応は得られておらず、反対に台湾の外交に圧力がかけられていると批判。公的な場で使われる呼称を「台湾」にする正名運動を積極的に展開する時期に来ているとし、「国際社会や国際組織に参加し、国連に加盟する時が来た」と語った。