友好協定を調印して記念撮影(台北駐大阪経済文化弁事処のHPより)

またまた嬉しいニュースだ。1月8日、八田與一技師のふるさと金沢市の市議会と八田技師が造った嘉南大圳が広がる台南市の市議会が「友好交流協定」を締結した。

調印式は両市議会の議員ら約50人が出席して金沢市のANAホリデイ・イン金沢スカイにおいて行われ、福田太郎(ふくだ・たろう)議長と頼美恵(らい・みえ)議長が調印した。

地元紙の北國新聞によれば、金沢市議会が台湾の市議会と協定を結ぶのは初めてだそうで、今後は教育や文化、スポーツ、産業などの分野で相互交流をさらに推進していくという。また、台湾の中央通信社は「台南市議会によると、協定締結は2年余り前に当時の金沢市議会議長、田中展郎氏から提案されたのがきっかけだという。両市は今後、毎年交互にイベントを開き、相互訪問や交流を促進していく」と報じている。

心から祝意を表するとともに、台湾の「台湾国際放送」が伝える記事を下記にご紹介したい。

ちなみに、2011年9月20日、金沢市の金沢市観光協会と台南市旅行商業同業公会の間で友好交流協定を締結していて、金沢市観光協会が海外の観光協会と交流協定を結ぶのは初めてだった。

また日台間の議会提携は、石川県議会と台南県議会が2006年12月19日に結んだ友好交流協定が初めてで、台南市と台南県が合併して台南市となった後は、2011年10月5日に改めて石川県議会と台南市議会は協定を結びなおしている。

続いて、2008年4月16日には神奈川県議会と台北県議会(現、新北市議会)が友好交流協定を結んでいて、金沢市議会と台南市議会は3件目となる(日本李登輝友の会調査)。

◆「八田交流」さらに推進 金沢・台南市議会が友好協定【1月9日付「北國新聞」】

◆台湾と姉妹提携する日本の自治体・議会【本会HP「日台姉妹交流」】


台南市と日本・金沢市の議会が協定

【台湾国際放送:2017年1月9日】

台湾南部・台南市と日本の金沢市の議会が友好協定を結んだ。台南市議会の頼美恵・議長はこのほど、代表団を率いて日本を訪問、8日には石川県金沢市で金沢市議会と友好交流協定に調印した。

頼・議長は、台南市と金沢との間の深い縁は、台湾で日本占領時代に嘉南大圳と呼ばれる大規模なダム及び灌漑システムを作った八田与一氏からのもので、近年は双方の交流も大変頻繁になっていると説明した。八田与一氏は現在の金沢市出身。こうした交流には双方の小学校の姉妹関係締結や、台南市が毎年八田与一氏の慰霊祭を行っていることなどがある。

また、昨年2月6日に台湾南部で地震が発生、台南市内の大型マンションが倒壊し、100人以上が死亡した際には、石川県と金沢市から多くの義援金と関心が寄せられており、頼・議長は、こうした思いやりを台南市民は心に刻み込んでいると話した。

頼・議長は、今回の金沢市訪問は、台南市民の感謝の気持ちを伝えると共に、金沢市議会との友好交流協定を締結するためだと説明、協定は二つの都市の固い友情を象徴し、同時に両市による相乗効果で互いがさらに繁栄し、進歩するよう願うと強調した。

金沢市議会の福田太郎議長は、長い間楽しみにしてきた友好協定をようやく結ぶことができたと喜び、この交流協定が双方の末永い友情の基礎となり、文化、経済貿易、観光旅行などでの交流につながっていくよう期待した。台南市議会によると、台南市と金沢市は今後も毎年、交互に金沢ウィーク、台南ウィークなどのイベントを行って、都市間交流と相互訪問を促進していくという。