7日付の米ニューヨーク・タイムス(中国語版)によれば、電撃的に行われたかに見えた蔡英文総統とトランプ米次期大統領の電話会談の陰で、台湾ロビイストがお膳立てを進めていたという。

下記は記事の抄訳である。

「蔡英文トランプ電話会談の陰にロビイスト」

NYタイムズ(中国語版)より

国外における台湾政府の代理人として、ボブ・ドール元上院議員はこれまで半年にわたって舞台裏で動いてきた。台湾政府の高官とトランプ次期米大統領の側近の間を橋渡しし、ついには蔡英文とトランプの電話会談を実現させたのである。

ドール元上院議員はワシントンDCの法律事務所アルストン&バード所属のロビイスト。先週、司法当局に提出された書類によれば、ドール氏はトランプ氏の選挙対策チームと調整を図り、トランプ氏の幕僚と台湾政府関係者との橋渡しを演出し、台湾に政治的利益をもたらしたという。また、書類には、台湾のロビイング活動の報酬として14万米ドルが支払われたことを示しているという。

この書類が示しているのは、トランプ氏は決して行き当たりばったりで蔡英文総統からの祝意の電話を受けたわけではなく、台湾側によって緻密に練られた計画の結果だとしている。台湾政府は、ワシントン内部の事情に精通し、経験豊富なロビイストを味方につけたことで、選挙期間中にはすでに米国との関係を深めていたようだ。

トランプ氏と蔡英文総統との電話会談は、ここ40年来の米台外交における大きな変化であり、米中関係にとっては深刻な亀裂である。