8月23日、東北6県の首長らが一緒に台湾でトップセールスを行う。これは、東北観光推進機構が主催する「台湾・日本東北 交流懇談会2016」の呼び掛けに応じたもので、「東北6県及び新潟県、仙台市と東北観光推進機構及び東北の主な経済団体の代表、観光・旅行団体の代表等、官民トップが一体となって台湾を訪問し、台湾の観光・旅行団体や航空会社のトップ並びに台湾政府関係者との交流・懇談を通じて誘客PR活動をおこなうとともに、東日本大震災の支援に対する感謝を表する」ことを目的として実施されるという。

参加する知事は、三村申吾・青森県知事、達増拓也・岩手県知事、村井嘉浩・宮城県知事、佐竹敬久・秋田県知事、吉村美栄子・山形県知事、内堀雅雄・福島県知事の代理として鈴木正晃・副知事の6人。これに仙台市の奥山恵美子市長と新潟県副知事が加わるという。

本年4月4日、東北地方の観光活性化策や今後の課題などを話し合う「観光で東北を元気にするシンポジウム」が仙台市青葉区の仙台国際センターで開かれ、宮城県の村井知事から東北6県が一丸となってのトップセールスが提案された。当日の模様を毎日新聞が下記のように伝えている。

<第2部では、東北6県の知事が観光振興の課題を話し合った。秋田県の佐竹敬久知事は「交通インフラの整備と、東北全体で大きなアピールポイントを打ち出すことが重要だ」と強調。山形県の吉村美栄子知事は「雪を見ると東南アジア人は感動する。東北の夏祭りを巡るツアーは既にあるが、冬の雪祭りこそ連携すべきだ」と述べた。

青森県の三村申吾知事は3月に開業した北海道新幹線について触れ、「新幹線や在来線、飛行機、船などを組み合わせた『立体観光』という考え方で、各県を周遊するモデルを作ろう」と提案。宮城県の村井嘉浩知事が「7月に民営化する仙台空港の着陸料が下がれば、定期便が増えてもっと東北に外国人が来る。6県が一緒にPRしていくことを今日誓い合いませんか」と呼びかけると、会場から拍手が起こった。>(2016年4月5日付「毎日新聞」)

ちなみに、東北観光推進機構会長でJR東日本の清野智(せいの・さとし)取締役会長は一昨年7月に李登輝元総統が仙台市を訪問したとき、村井嘉浩・宮城県知事とともに歓迎会に参加、高校の後輩に当たる梅原克彦・元仙台市長の本会常務理事などと親しく歓談している。

また村井知事も、仙台空港まで李元総統をお見送りし、空港貴賓室で相沢光哉・前宮城県議会議長や嶋津紀夫・本会宮城県支部長、本会の梅原常務理事などと約1時間にわたって懇談した。

8月21日付の本会メールマガジン『日台共栄』誌上で、水戸、宇都宮、前橋、高崎の4市が台湾人観光客向け共通パンフレットを作成することをお伝えしたときに「県単位ではなく北関東という枠組みで行うことは、何とも画期的で素晴らしい試み」と記したが、東北6県に新潟県を加えた枠組みもまた画期的な試みだ。

北関東も東北6県+新潟県も、いずれも東北新幹線や北陸新幹線の開業により、グッと距離感が縮まったからこそ実現できた新しいフレームだが、なにより台湾に目を向けたことに拍手を送りたい。来日観光客の多さで1位の中国と2位の韓国ではなく、3位の台湾に目をつけたところが慧眼だ。一時的な誘客ではなく、東北の良さをよく分かって何度でも足を運ぶのが台湾の人々だ。台湾はこの期待を裏切らないだろう。


台湾トップセールス事業~ 「台湾・日本東北 交流懇談会2016」 の実施について

【東北観光推進機構:2016年8月18日】

東北観光推進機構(会長:清野智・東日本旅客鉄道株式会社 取締役会長)は、下記のとおり、台湾台北市において、台湾トップセールス事業「台湾・日本東北 交流懇談会2016」を開催いたしますのでお知らせいたします。

当機構は、本年4月4日にJR東日本と共同で開催した「観光で東北を元気にするシンポジウム」の中で、東北各県知事に御賛同いただきました台湾トップセールス事業について準備を進めて参りました。本事業では、台湾と東北地方の双方向交流の更なる拡大を目指し、東北6県及び新潟県、仙台市と東北観光推進機構及び東北の主な経済団体の代表、観光・旅行団体の代表等、官民トップが一体となって台湾を訪問し、台湾の観光・旅行団体や航空会社のトップ並びに台湾政府関係者との交流・懇談を通じて誘客PR活動をおこなうとともに、東日本大震災の支援に対する感謝を表することを目的として実施いたします。

(1)名 称

 台湾・日本東北 交流懇談会2016

(2)日 程

 2016年8月23日(火)
  11:00~13:00 交流懇談会
  13:00~15:00 昼食会

(3)場 所
 シェラトン・グランデ・タイペイ・ホテル(台北喜來登大飯店)

  交流懇談会 B2F Joyful Ballroom「福廳」
  昼食会   B2F Happiness Room「喜廳」
  住所:台北市忠孝東路一段12号
  TEL:(02)23215511

(4)内 容

 11:00~13:00
 1)東北観光推進機構会長あいさつ
 2)台湾側代表あいさつ
 3)日本東北PR(プロモーション動画上映)
 4)各県知事、副知事あいさつおよび観光PR
 5)記念品贈呈及び記念撮影
   ※終了後メディア対応

 13:00~15:00
 昼食会(台湾側、日本東北側出席者双方による懇談)

(5)参加者

【台湾側】
 亜東関係協会幹部、中華民國工商協進会幹部、(公財)交流協会幹部、中華民國交通部民用航空局幹部、中華民國交通部観光局幹部、台湾観光協会幹部、中華民國旅行商業同業公會全國聯合會幹部、台北市旅行同業公会幹部、航空会社(チャイナエアー、エバー航空、復興航空、タイガーエア台湾、日本航空台湾支店、全日空台北支店)幹部(8団体・6社を予定)

【東北側】
 青森県知事、岩手県知事、宮城県知事、秋田県知事、山形県知事、福島県副知事、新潟県副知事、仙台市長、東北経済連合会会長、東北六県商工会議所連合会副会長、日本旅行業協会東北支部長、日本観光振興協会東北支部長、東北観光推進機構会長、東北観光推進機構専務理事(13団体を予定)

(6)台湾政府関係個所への表敬訪問

 昼食会終了後、台湾総統府ならびに台湾立法院を表敬訪問し、台湾と東北6県及び新潟県との相互交流の拡大に向けた協力をお願いするとともに、東日本大震災の支援に対する感謝を申し上げます。

 1)台湾総統府 16:00~16:30頃を予定
 2)台湾立法院 16:50~17:20頃を予定

   ※表敬訪問の時間は変更となる場合がございます。

(7)関連実施事業

 1)日本政府観光局(JNTO)事業

   台中・高雄旅行会社向け東北観光セミナー事業(BtoB)

   <台中会場>
   日時:8月23日(火)15:00~17:00
   場所: 台中市 スプレンダーホテル台中

   <高雄会場>
   日時:8月24日(水)15:00~17:00
   場所: 高雄市 アンバサダーホテル高雄

   ※旅行会社(合計約50社)を対象に旅行商品造成を促進するためのセミナーを開催

2)東北運輸局と東北観光推進機構の連携事業(ビジットジャパン地方連携事業)

 台中における現地旅行会社と連携した一般のお客様向け東北観光セミナー事業(BtoC)

 日時:8月27日(土)
    1回目 10:30~12:00
    2回目 13:30~15:00
 場所: 台中市 スプレンダーホテル台中

 ※一般のお客様(約100名)をお招きし、東北の観光PRを通じて旅行機運の向上を図るためのセミナーを開催