本年1月22日、高雄市において、台湾との交流に熱心な三重県の鈴木英敬(すずき・えいけい)知事は陳菊・高雄市長は産業や観光面などで交流を促進する覚書(MOU)に署名した。三重県の地元紙「伊勢新聞」が伝えているので下記に紹介したい。

実は、この前日の1月21日、三重県伊賀市および志摩市と台東県が「自治体間連携に関する覚書」を締結している。この締結については本会メールマガジン『日台共栄』などでもお伝えしたが、台東県政府庁舎で行われた調印式には黄健庭・台東県長とともに鈴木知事も同席しており、翌日、鈴木知事は高雄での交流促進覚書の締結に臨んだようだ。

ちなみに、三重県はこれまで2013年5月31日に第6回日台観光サミットを主催し、この年の10月21日には新北市と観光交流協力協定を締結している。志摩市において開かれた「日台観光サミット」では、安倍総理がビデオメッセージで「台湾は日本の重要なパートナー」と表明している。


産業、観光で交流促進 県、台湾・高雄市と覚書締結

【伊勢新聞:2016年1月24日】

県と台湾南部の最大都市、高雄市は22日、産業や観光面などで交流を促進する覚書(MOU)を、同市で締結した。県と台湾の自治体が覚書を結ぶのは初めて。訪台中の鈴木英敬知事と同市の陳菊市長が締結式に出席し、覚書に署名した。

覚書締結は、高雄市内に鈴鹿サーキットの名を冠した大型複合商業施設「鈴鹿サーキットパーク」が3月末に開業予定なのに加え、両県市とも製造業や石油化学工業が盛んであるなど共通点が多いため、実現した。

覚書では、投資促進を促すセミナーを両県市で開くなど経済連携を強化するほか、観光情報の共有発信でも協力していくことを確認した。

陳市長は「航空宇宙産業や工場自動化関連産業などの連携を期待している。産業交流に加え、観光や教育、農業においても一層の交流を期待している」と述べた。

鈴木知事は「MOUをきっかけに産業、観光、教育面での連携に力を入れたい。開業予定の鈴鹿サーキットパークも両者の友好関係に花を添えてくれる」と話した。

このほか、鈴木知事は世界13位のコンテナ取り扱い量を誇る国際貿易港「高雄港」を視察した。

知事は香港と台湾訪問の全日程を終え、23日夜帰国した。