20160127-05

蔡主席の右が古屋圭司議員(古屋議員のFBより)

26日から訪台中の自民党、古屋圭司・元拉致問題担当相らは27日午前、台北市内の民進党本部を訪れ蔡英文主席らと会談した。

総統選挙に勝利した蔡主席に安倍首相からのメッセージを伝えるとともに、新政権発足後の日台関係について意見を交わした。

訪台したのは古屋議員に加え、山口泰明衆議院議員、木原稔衆議院議員の3人。日華議員懇談会の幹事長も務める古屋議員は、今回同行できなかった平沼赳夫会長からのお祝い状を蔡主席に手渡したという。会談を終えた一行は午後の便で帰国する。

民進党のプレスリリースによる蔡主席のコメント大意は下記の通り(翻訳:本会台北事務所)。

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20160127-06

意見交換する蔡主席と古屋議員ら(古屋議員のFBより)

遠路はるばる台湾までわざわざお祝いに駆けつけてくれた3人の先生方に感謝申し上げます。また、日本のたくさんの友人たちからいただいたお祝いにも重ねて感謝申し上げます。

新しく発足する政権の主要な任務は、経済成長と産業構造の転換の推進です。なかでも特に重要なのは、対外貿易関係、TPPへの参加交渉、そして日本とのより緊密な経済貿易協力関係の構築です。こうした目標を達成していくためにも、新政権は対外交渉部門を設けるとともに、政府の貿易交渉を引っ張っていける人物を内閣から選びたいと思っています。

また、TPPへの参加交渉は農業や伝統産業が抱える問題と切り離して考えることは出来ません。新政権はすみやかに台湾が目下直面する課題を整理し、なるべく早い時期に日本のTPP関連部署とのチャンネルを開設したいと考えています。

これに対し、古屋議員は次のように答えています。

日本と台湾の新政権がよりいっそう緊密な経済協力関係を結ぶことを期待するとともに、日台双方が有する環境保護技術や精密機器、情報通信技術産業の交流強化を進めなければなりません。また、台湾がTPPへの参加に強い意欲を持っていることは承知しており、今後、日本政府や日華議員懇談会のメンバーは台湾のTPP加入に向けて支持していきます。

最後に、蔡主席は各議員に対し「英派」と刻まれた陶器と、選挙戦の寄付でも使われたブタの貯金箱を記念品として送るとともに、5月20日に行われる新総統就任式へ日華議員懇談会のメンバーを招待しました。今回の会談はおよそ45分間で、日本交流協会台北事務所の沼田幹夫代表、亜東関係協会の蔡明耀秘書長も同行したほか、民進党側からは呉釗燮秘書長、国際部の陳婉宜副主任らが出席し、終始和やかな雰囲気で進められました。