沖縄訪問2日目午後 『学問のすすめと日本文化の特徴』講演会は満席
SONY DSC

講演を終え、満足した表情を浮かべる李登輝元総統。若い頃には台湾大学教授を務めた根っからの学者肌

沖縄訪問中の李登輝元総統は、滞在2日目となる23日午後3時から、宜野湾市の沖縄コンベンションセンターで『学問のすすめと日本文化の特徴』をテーマに講演会を行った。

センター内の客席は全1700席。そのうち200席は警護や安全のために空けられており、収容人員は全部で1500席。

そのうち、前売券は前日までに売り切れ。わずかに残った当日券も、午後1時半からの発売後まもなく売り切れ、満席となった。
大変お気に召しているという沖縄伝統の「かりゆし」を身にまとった李元総統は、よく通る声で約一時間半にわたる講演を行い、全国はもとより、海外からも駆けつけた聴衆に「日本文化は日本だけが持つ、世界に稀な素晴らしい文化。日本人がこんな優れた文化をそう易々と捨て去るはずはないと信じている」などと語り、万雷の拍手を受けた(講演内容詳細は本会特集ブログに掲載)。

沖縄訪問2日目夜 歓迎レセプション「品格と教養を」

「学問のすすめと日本文化の特徴」をテーマにした講演を無事に終えた李登輝元総統は、午後6時過ぎから隣接するホテルで開催されたレセプションに出席された。

レセプションには講演に引き続き、東京から駆けつけた羅坤粲・台北駐日代表処代表代行や李明宗・台北駐日代表処那覇分処長ら130名が出席した。

途中、沖縄民謡の「ティンサグの花」や、李元総統の愛唱歌「妻を娶らば」などが披露されたり、出席した本会会員から「ぜひわが郷土にもお出掛け下さい」と熱烈なスピーチありと大変賑やかな席となった。

SONY DSC最後に挨拶に登壇した李元総統が取り出したのは原稿。「昼間の講演では言い足りなかったことがあるので」と、まさに講演会の続きのように熱を込めて話し始めた。

締めくくりに「現在はあまりにも物質的価値に重きが置かれ、精神的価値が軽んじられている。日本文化の特徴でもある、高い精神性を尊ぶ姿は、現代においては全く国際的関心をもたれていないようにも見えるが、こういった精神的なものの価値こそ、本当に大切なものではないか。品格と教養を磨くことこそ、人生における学問のすすめである」などと述べて盛会は幕を閉じた。

明日は終日、県内の見学に向かわれる。

※本会HPに載せきれない写真、詳細レポートは2008年特集ブログをご覧ください。