20060406李登輝前総統の『「武士道」解題』が小学館文庫から発売されました。

平成15年(2003年)3月に本書が小学館から単行本として刊行されたとき、当時の阿川弘之・本会会長は「21世紀の日本人必読の書と讃えても過言ではあるまい」と讃え、小田村四郎副会長(現会長)も「国民の士気が衰弱しつつあるかに見える近時のわが国において、本書が一人でも多くの国民に熟読されることを期待したい」と推薦しています。

その後、かなりの版を重ね、日本人が忘れつつあった「武士道精神」に改めて気づかせ
る契機となり、最近、100部を超えるベストセラーになった藤原正彦氏の『国家の品格』
も「いま日本に必要なのは、論理よりも情緒、英語よりも国語、民主主義よりも武士道精
神であり、『国家の品格』を取り戻すことである」と訴えています。

文庫本の解説は評論家の田原総一朗氏。意表を衝く人選かもしれません。しかし、その解説を読んで「だからこそ」と思い直すかもしれません。戦後民主主義の申し子のような田原氏も一目置かざるを得なかった本書を、ここに改めて推薦します。

『「武士道」解題-ノーブレス・オブリージュとは』李登輝
小学館文庫 (Rり-4-2)
定価:630円(税込)