20050228-01昨日、東京・新宿で行われた「反併呑! 2・28台湾の防衛と正名アピール行進」は、月末で平日にもかかわらず、風もなく気温も高いという天候に恵まれたこともあり約300人が参加しました。

集合場所の新宿・大久保公園には午後2時過ぎからぞくぞくと参加者が集まりはじめ、遠く九州・福岡や京都、名古屋から駆けつけられた方々や、留日台湾同郷会や留日東京華僑総会などの方々も見えていました。報道陣も、やはり台湾メディアの関心が高かったようで、中央通訊社、自由時報、中国時報、台湾新聞、東風TV,広観TVなど、日本のメディアは読売新聞やTVチャンネル桜などが取材に来ていました。

各自手に手に日の丸や台湾旗の小旗を持ち、「台湾併呑反対」などと書いたプラカードを胸に掛け、在日台湾同郷会、台湾独立建国聯盟日本本部、台湾研究フォーラム、本会の会旗、チベットの雪山獅子旗などの幟が林立する中、午後3時、出陣式がはじまりました。

実行委員の三澤浩一氏の司会進行の下、まず陳明裕・実行委員長が挨拶、また、李登輝前総統からの「激励メッセージ」を本会の松下眞啓・青年部長が代読して紹介し、留学生の薛格芳さんが実行委員会の「2・28 台湾防衛アピール」を読み上げて採択しました。

さらに、元「台湾青年」編集長の宗像隆幸氏と台湾独立建国聯盟日本本部の黄文雄委員長が、それぞれに反国家分裂法の不当性や228事件の横暴について話されました。

いよいよ台湾時間で2時28分(日本時間:3時28分)となり、実行委員の永山英樹・台湾研究フォーラム会長の先導により、今回のスローガンで、台湾はじめ世界各国で同時に叫ぶ「台湾併呑反対、台湾を護るぞ」のシュプレヒコールをするや、雰囲気は一気に高まりました。

その後、「中国の台湾侵略反対!『反国家分裂法』阻止!」と書かれた横断幕を先頭に、100人くらいずつ3つの隊列に分かれて、伊勢丹前や新宿駅南口などで大勢の人々が見守る中を行進しました。行進中は、実行委員の永山氏、多田恵氏(メールマガジン「台湾の声」編集部)、鈴木信行氏(維新政党・新風東京本部代表)が代わる代わるアピール行進の趣旨や228事件、反国家分裂法の不当性について説明し、「台湾イエス」「中国ノー」「中国の台湾侵略反対」「日本は台湾と連帯するぞ」などのスローガンをシュプレヒコール。

20050228-02

アピール行進には、慮千恵・駐日代表夫人(右)や周英明・東京理科大学教授(左)も参加

台湾の女子留学生たちは、行進しながらアピール文や李登輝前総統の激励メッセージが印刷されたチラシを沿道の人々に手渡すと「頑張って」「台湾ガンバレ」と声援も飛んでいました。小旗を受け取って自転車の前かごにくくりつけて翻す方などもいて、ビルの窓から沿道から声援を受けました。

約3キロの道のりを行進して午後5時近く、終点の新宿中央公園児童遊園に到着し、解散式が行われました。

冒頭、本会の柚原正敬・事務局長がアピール行進の総括と展望を述べ、最後に鈴木信行委員が「台湾万歳」を三唱し終わるや、薛格芳さんが「日本万歳」の三唱という予期せぬお返しがあり、さらに陳明裕実行委員長が「日台共栄・万歳」、その上「チベット万歳」「台湾国ガンバレ」の三唱と打ち続き、参加者の思いがよくよくあらわれた解散式となりました。(本会メールマガジン『日台共栄』編集部)


「2・28 台湾防衛アピール」

1947年の今日、台湾では二二八事件が発生した。その結果、無辜の台湾人は、戦後この島を占領した中国人政権によって3万人以上が虐殺されたのみならず、その後約40年間にもわたり、恐怖政治に苦しめられた。そして中国人は現在、再び台湾を併呑し、人民の生命と財産を蹂躙しようとしている。

そこで本日、これを座視することのできない内外の台湾人は一斉に、「反併呑・護台湾」を叫ぶこととなった。我々在日台湾人及び台湾を支持する日本人もまたここ東京に結集し、以下のアピールを行う。

台湾は事実的にも国際法的にも、中華人民共和国に隷属しない一つの国家であり、このことは何人たりとも否定することはできない。

しかし中華人民共和国は建国以来、この現実を無視して「台湾は中国の一部である」と国際社会に宣伝し、台湾の封じ込め外交を強行するとともに、目下700基を超えるミサイルを台湾に向けて配備するなど、台湾侵攻のため、軍備拡張に余念がない。そして現在は「反国家分裂法」なるものを制定し、台湾問題は中国の内政問題であることを世界に印象付けるとともに、台湾への武力行使に法的根拠を持たせ、台湾併呑の意志をさらに明確にしようとしている。

このような不条理な行為を、どうして許すことができるだろうか。ここで我々が訴えなければならないのは、中華人民共和国が国是として掲げる「中国統一」が、実際には2300万人の台湾人の意思を一切無視した危険極まりない「台湾侵略」であり、日本を含むアジアの平和と安全に対する甚だしき挑戦であり、人類の共存共栄という21世紀の潮流に明らかに逆行するものであるということだ。

台湾はあくまでも台湾人の国家であり、自らの尊厳と権益を守りつつ、アジア、そして世界の平和に貢献する決意を抱いている。台湾が中国に呑み込まれなければならない理由が、一体どこにあるというのであろうか。

中華人民共和国は、台湾への侵略の目論みを即刻放棄しなければならない。

日本政府も、この国の「反国家分裂法」の制定を断固阻止しなければならない。

以上を我々の訴えとする。

 2005年2月28日

          反併呑!二・二八台湾の防衛と正名アピール行進
実行委員長 陳明裕
参加者一同