日本政府は4月29日付で,令和2年春の叙勲受章者を発表しました。受章者は4,181名で、うち外国人叙勲は57ヵ国・地域の117名(うち女性23名)でした。

今回、台湾からはお1人で、元政治大学副学長で元現代日本研究学会理事長の林碧炤氏(台北市在住、71歳)が旭日重光章を受章されました。心からお祝い申し上げます。

林碧炤氏は李登輝政権で総統府副秘書長や国家安全会議副秘書長を歴任、李登輝総統が台湾と中国を「特殊な国と国との関係」とした「二国論」を蔡英文氏とともに起草したとされています。また、蔡英文政権では総統府秘書長を務めました。

これで、台湾からの叙勲受章者は62名となり、2005年春に蔡茂豊氏(台湾日本語教育学会元理事長、元東呉大学外国語学院院長)が旭日中綬章を受章して以降の受章者一覧を別途ご紹介します。また、日本台湾交流協会がホームページで発表していますので下記にご紹介します。

2005年から2008年までは春にお1人、秋にお1人とポツリポツリという状態でしたが、2009年の秋に八田與一の墓前祭を続ける徐金錫氏(嘉南農田水利会会長)と地下鉄サリン事件でも活躍された杜祖健氏(千葉科学大学客員教授)のお2人が同時受章されて以降は、お1人だった2016年春の宋文薫氏(台湾大学名誉教授)を除いて常に2人から4人が受章されていました。

今年の春はまたお1人となっていささか寂しい感じですが、台湾には李登輝元総統はじめ、短歌、俳句、川柳の短詩界やスポーツ界などで叙勲の栄に浴していただきたい方はたくさんいらっしゃいます。日本台湾交流協会では皆さまからのご推薦も受け付けているそうですので、秋の叙勲に期待したいと思います。

なお、今年は「新型コロナウイルス感染症の感染拡大につき、緊急事態宣言が発出されたことなどを踏まえ、5月に予定されていた大綬章(だいじゅしょう)親授式及び重光章伝達式は延期し、中綬章等受章者の天皇陛下への拝謁については中止をする」(首相官邸ホームページ)ことになったそうで、誠に残念です。


令和2年春の外国人叙勲における台湾の受章者

【公益財団法人日本台湾交流協会:2020年4月29日】

4月29日、日本政府は令和2年春の外国人叙勲受章者を発表しました。その中で下記のとおり、日台間の友好関係の増進に顕著な功績があったとして、台湾から1名の方が受章されました。

日本台湾交流協会としても日台関係の発展のために長年にわたり献身的なご尽力をされてこられた受章者のご貢献に衷心の敬意と謝意を表します。

勲  章:旭日重光章
氏  名:林 碧炤
主要経歴:元政治大学副学長,元現代日本研究学会理事長
功労概要:日本・台湾間の学術交流の促進に寄与