日本台湾交流協会のHPより

台北市郊外の陽明山近くにある私立大学の中国文化大学は1962年の創立で、その翌年に日本語学科を設置している。これが台湾の大学に日本語学科が設置された嚆矢だという。

去る3月12日、中国文化大学に「日本研究センター」が設立され、看板除幕式が行われた。14日には日本研究センター開幕セレモニーが開かれ、併せて李成市・早稲田大学教授、朴[吉吉]熙・ソウル大学教授、楊永明・台湾大学教授、頼住光子・東京大学教授らを招き、日本学の国際化や東アジアにおける日本研究の現状と展望などについ国際学術フォーラムを開いている。

日本研究センターは、人文と社会科学の対話・青年研究者の育成・海外の研究センターと連携した共同研究・「東アジア研究叢書」の出版を設立目標としているという。

日本の大学における「台湾研究センター」は、羅福全・台北駐日経済文化代表処代表の熱心な働きかけにより、母校の早稲田大学が2003年10月に台湾研究所を開設したことを嚆矢として、中京大学社会科学研究所の台湾史研究センター(2008年1月)、広島大学の台湾研究センター(2013年12月)、拓殖大学の台湾研究センター(2016年4月)などほんの数ヵ所しかない。

台湾を東アジア研究などの一地域として研究対象としているところは結構あるようだが、台湾を専門的に研究する機関は少ない。日本の大学には台湾語学科さえなく、日台の交流密度に比べるとお寒い現状だ。

ところが、台湾には北から南まで「日本研究センター」が設立されている。日本台湾交流協会の調査では、台湾大学の日本研究センターはじめ13大学にものぼる。ここに中国文化大学が参入したので14大学となる。

・台湾大学 日本研究センター
・政治大学 現代日本研究センター
・輔仁大学 日本研究センター
・淡江大学 日本研究センター
・台北大学 アジア太平洋地区研究センター 日本研究部門
・中国文化大学 日本研究センター
・台北城市科技大学 日本研究センター
・開南大学 日本研究センター
・中興大学 日韓総合研究センター 
・台中科技大学 日本研究センター
・東海大学 学際的日本地域研究センター
・勤益科技大学 日本研究センター
・中山大学 日本研究センター
・成功大学 日本研究センター

◆中央通信社:台湾の中国文化大、日本研究センター設立[3月13日]

◆日本台湾交流協会:中国文化大学日本研究センター開幕セレモニー及び国際学術シンポジウム開催[3月18日]