9月17日、長野県上田市に本社を置くしなの鉄道と台湾・苗栗県旧山線レールバイクを運営する祺峰休閒事業有限公司が「観光連携に関わる協議書」の締結式をしなの鉄道の軽井沢駅の旧駅舎ろくもんラウンジで開催しました。

しなの鉄道が発表したプレスリリースによりますと「一般社団法人軽井沢観光協会と苗栗県三義郷が本年6月に締結した『文化教育観光連携覚書』に基づく交流事業の一環として、苗栗県が本年8月8日から新しく運行を開始した『旧山線レールバイク』と、相互に使用済みの乗車券の無償交換を行う『乗車券交流』を実施しております。本協議書は、この『乗車券交流』を通じて、相互の観光誘客を図り、両地域の発展に寄与することを目的」に締結されたそうです。心からお祝い申し上げます。

レールバイクとは、線路上を走行する自転車やバイクのことで、線路上を走行するため鉄道に分類されるそうです。日本でも、岐阜県飛騨市のレールマウンテンバイク「ガッタンゴー(Gattan Go)!!」や秋田県大館市の旧小坂鉄道の廃線を活用した「大館・小坂鉄道レールバイク」の人気が高いそうです。

また、鉄道ファンにも人気の旧山線は、苗栗県三義郷から台中市后里区まで続く全長15.9キロメートルの日本統治時代の1908年に敷設された路線。沿線には勝興、泰安の旧駅と龍騰断橋、鯉魚潭橋、大安渓橋の3鉄橋、8本のトンネルがあり、特に赤レンガの龍騰断橋が有名で多くの観光客が訪れています。1998年の新線開通に伴い廃線となって以降、活用されていなかった旧山線を観光資源にしようと、苗栗県は台湾初のレールバイクを導入したそうです。

◆旧山線鉄道自行車サイト

今回のしなの鉄道と旧山線レールバイクによる「観光連携に関わる協議書」締結は、5月31日の京成電鉄と桃園メトロの「相互連携に関する合意書」締結に続く本年5件目の日台鉄道提携となりました。1986年1月25日に大井川鐵道と阿里山森林鉄道が日台初の鉄道提携として姉妹鉄道を締結していますが、それから34件目となります。