友好協定を締結し、握手する台鉄の鹿潔身・局長と近鉄の吉田昌功社長(台湾国内の報道より)

近鉄グループホールディングス株式会社の吉田昌功・代表取締役と台湾鉄路管理局の鹿潔身・局長は7月6日、沼田幹夫・日本台湾交流協会台北事務所代表などが立ち合い、台北駅コンコースにおいて事業連携・協力に関する友好協定の調印式を行いました。

日台の鉄道事業者同士の協定締結はこれまで、京浜急行電鉄(2015年2月26日)、西武ホールディングス、(2015年3月14日)、東武鉄道(2015年12月18日)、JR四国(2016年2月25日)、江ノ島電鉄(2016年3月15日)などが台湾鉄路管理局と協定を結んでおり、近畿日本鉄道はこれに続くものです。

また、この友好協定は去る6月8日の京福電鉄と高雄メトロが観光連携協定に続く今年4件目の提携で、1986年1月25日の大井川鐵道と阿里山森林鉄道による姉妹鉄道締結からは28件目となります(本会調べ)。

心から祝意を表し、近鉄グループホールディングスが昨日発表したニュースリリースと台湾国際放送の記事をご紹介します。

◆近鉄グループホールディングス・ニュースリリース:台湾鉄路管理局と友好協定を締結


台湾鉄道、近鉄と友好協定締結

【台湾国際放送:2017年7月6日】

台湾の在来線、台湾鉄道が6日、台湾鉄道と同じように百年以上の歴史を持つ、日本の近畿日本鉄道(近鉄)と台北駅で友好協定を締結した。近畿日本鉄道はJRグループを除く日本の鉄道事業者の中では最長の路線網を持つ、近鉄グループホールディングスの子会社。

台湾鉄道の鹿潔身・局長は、近鉄グループホールディングスは近畿日本鉄道を所有しているほか、バス、航空輸送、旅行代理店、不動産、百貨店、スーパーマーケット、ホテル、レジャー業などにも進出しているとし、今後は双方の観光面での交流のみならず、その他の事業の面でも交流を行うことができるよう期待した。

鹿・局長は、「台湾鉄道はここ数年、日本の鉄道事業者17社と相次いで協力関係を結んだ。一部は(使用済み)乗車券の相互交換、一部は駅と駅の姉妹関係締結だった。鉄道事業者同士の協定締結は近畿日本鉄道は5社目だ。今回の協定締結を通じて双方の観光交流のみならず、傘下の事業など、より広範囲な交流も始められればと思う。」と期待を寄せた。

近鉄グループホールディングスの吉田昌功社長は、昨年4月、台湾との交流を強化するため、近畿日本鉄道は初めて台北で事務所を設置したと説明、今回台湾鉄道との協定締結はグループにとって海外の業務を拡大する重要な一歩だったと指摘、双方は今後各方面で緊密に協力していけるよう期待すると述べた。

なお、台湾鉄道は2015年から京浜急行電鉄、西武鉄道、東武鉄道、JR四国、近畿日本鉄道5社と相次いで協力関係を結んできた。