中国の反発を報じる産経新聞紙面

本日午前、菅義偉官房長官は記者会見で、赤間二郎・総務副大臣が公務として訪台したことにつき「日本と台湾の経済関係、人的往来をさらに深めていく観点から意義がある」と述べた。

これに先立ち、中国外務省は27日の記者会見で日本側に抗議したことを明らかにしている。産経新聞の報道は下記の通り。

中国外務省の華春瑩報道官は27日の記者会見で、赤間二郎総務副大臣の公務での訪台について「中国は断固として反対する。すでに厳正な申し入れを行った」と述べ、日本側に抗議したことを明らかにした。

華氏は「現職の副大臣の訪台は明らかに、台湾との間では民間や地域的な交流にとどめるとする日本側の約束に違反する」と主張。今年1月に日本の対台湾窓口機関の名称を「日本台湾交流協会」に変更したことを念頭に「日本側は口先では約束を守るといいながら何度も面倒を引き起こして中日関係の改善を妨げている」とし、「台湾問題は中国の核心的利益であり挑戦は許さない」と強調した。

北京の日本大使館は中国側から申し入れがあったことを認めた上で、赤間副大臣の訪台は「台湾と非政府間の実務関係を維持していく日本の立場に矛盾しない」と中国側に回答したことを明らかにした。

赤間氏は25日、台北で開かれた同交流協会主催の食品・観光イベントの開幕式に出席。1972年の日台断交後初めて副大臣級として公務で台湾を訪問した。【3月28日付・産経新聞】

これに対し、菅官房長官は「台湾とは非政府間の実務関係を維持していくと従来の日本政府の立場が変わらず、(今後も)日台間の協力と交流は進めていきたい」と会見で答えている。

また、高市早苗・総務相は赤間副大臣の訪台について記者会見で質問に答えた。産経新聞の報道は下記の通り。

赤間二郎総務副大臣が昭和47年の日台断交後初めて副大臣級として公務で台湾を訪問したことについて高市早苗総務相は28日の閣議後の記者会見で質問に答え、経緯を説明した。「台湾と非政府間の実務関係を維持していくという政府の立場を踏まえ、日台間の協力と交流の深化をはかっていくという観点で外務省から出席依頼があった」という。

赤間氏が出席したのは、「地域の魅力海外発信支援事業」で、高市氏は「ご当地(台湾)の方々に日本の地域の魅力を知っていただくとともに、訪日者の増加を呼びかけることができた」と強調した。

中国外務省からの抗議については、「外交の案件は外務省に聞いてほしい」と直接の言及を避けた。

赤間氏は3月25日、台北で開かれた日本台湾交流協会主催の食品・観光イベントの開幕式に出席した。【3月28日・産経新聞ネット版】