昨日(12月15日)、衆議院第一議員会館の多目的ホールにおいて、日華議員懇談会と台北駐日経済文化代表処の共催により映画「湾生回家」の上映会が行われた。

国会内の施設において台湾映画が上映されるのは恐らく初めてのことで、画期的な試みだ。会場には日華議員懇談会会長の平沼赳夫・衆院議員や謝長廷・台北駐日経済文化代表処代表をはじめ、衛藤征四郎・元衆院副議長や参院議員の衛藤晟一・総理補佐官など多くの国会議員とともに、ノンフィクション作家の門田隆将氏や平野久美子さんの姿も見え、会場はほぼ満席。

午後4時からの上映は、自民党を代表して蔡英文氏の総統選当選お祝いに訪台した山口泰明・衆院議員の司会進行によって進められ、日華議員懇談会幹事長の古屋圭司・衆院議員と謝長廷代表の開会挨拶に続いて行われた。

上映中はハンカチで目頭をぬぐう姿があちこちで見られた。終了後、初めてこの映画を観た門田氏も感慨深そうに「いやー、良かった」と一言。参加者の多くも感激の面持ちだった。

ちなみに、上映会場の「多目的ホール」は、昨年7月22日、来日された李登輝総統が「李登輝先生の講演を実現する国会議員の会」の主催により講演された会場だった。その日、下村博文・文科大臣や江口克彦・参院議員、岸信夫・衆院議員、古屋圭司・衆院議員などが出迎え、現役の国会議員292人を含む約400人を前に音吐朗々と講演された。台湾要人が国会内の施設で講演したことも初の出来事だった。

講演会にしろ映画上映会にしろ、日台関係の深まりとともに高かった壁が徐々に低くなってきていることを実感できる出来事だ。この画期的な試みを実現した関係者に心から感謝の意を表したい。