調印する日台双方の代表者(台湾メディアの報道より)

10月13日、神奈川県庁において、神奈川県と新北市が「防災に関する相互応援協定」と「高校生の相互交流推進に関する協定」の2つの協定を締結した。

調印式には黒岩祐治・知事、新北市の侯友宜・副市長、台北駐日経済文化代表処横浜分処の粘信士・処長らが立ち合い、神奈川県安全防災局の和田久・局長と新北市消防局の黄徳清・局長が「防災に関する相互応援協定」に調印し、神奈川県の桐谷次郎・教育長と新北市の龔雅雯・教育局長が「高校生の相互交流推進に関する協定」に調印した。

下記に中央通信社の記事をご紹介したい。

この記事に「新北市は静岡県とも青少年の相互交流推進に関する協定(2009年)や、防災に関する相互応援協定(2014年)を結んでいる」とあるように、静岡県は2009年3月14日、新北市(当時は台北県)ばかりでなく、高雄市、高雄県、嘉義市の4つの自治体と「青少年の相互交流推進に関する協定」を結んでいる。

また、静岡県は防災に関して2014年2月17日、新北市をはじめ台北市、台南市、桃園県、基隆市、嘉義県の6つ自治体と「防災に関する相互応援協定」を締結している。

それより先に、横浜市は台北市と2006年5月22日に「都市間パートナーシップ確認書」を交換し、文化、観光、教育、スポーツ等の分野での交流を進めてゆくことを確認しているが、教育と防災に特化した協定という点ではいずれも日台初の提携だったようだ。

この前後から日台間では、姉妹都市や友好交流都市という総合的な提携ではなく、日光市と台南市の「観光友好都市協定」(2009年1月20日)を嚆矢として、観光など特定分野に特化した提携が行われることも多くなってきている。

ちなみに、防災に関しては、横浜市と台北市は本年1月28日に「防災分野での協力覚書」を交わしている。また、教育に関しては、2014年5月22日に広島県教育委員会と桃園県教育局、2015年9月7日に徳島県教育委員会と新竹市教育処がそれぞれ教育交流協定を締結している。

その後に、今回の神奈川県と新北市による「防災に関する相互応援協定」と「高校生の相互交流推進に関する協定」の2つの協定が続いている。心からお祝いしたい。


新北市、神奈川県と防災・教育関連の協定締結

【中央通信社:2016年10月14日】

新北市と神奈川県は13日、神奈川県庁新庁舎で「防災に関する相互応援協定」と「高校生の相互交流推進に関する協定」を締結した。

締結式に臨んだ新北市の侯友宜副市長は、台湾と日本はともに地震など天災が頻発する隣国同士だと指摘。今回の協定締結を通じて、両県市の交流が一層深まることに期待を示した。

神奈川県の黒岩祐治知事は、テレビ局の記者として1999年の台湾大地震の被災地を取材した当時を振り返り、被災直後だったにも関わらず、台湾の人々が外国の記者を熱心にもてなしていたことが印象深かったと述べた。協定締結により密接な交流が図れるようになると喜んだ。

新北市は静岡県とも青少年の相互交流推進に関する協定(2009年)や、防災に関する相互応援協定(2014年)を結んでいる。