9月9日、大分県の広瀬勝貞(ひろせ・かつさだ)知事と台中市の林佳龍市長が「友好交流に関する覚書」を締結した。この締結に至るまでには、台中市に住む許世楷・元台北駐日経済文化代表処代表のご尽力もあったと仄聞する。心から祝意を表するとともに、中央通信社の記事を下記に紹介したい。

先に、8月24日に山形県と宜蘭県が「友好都市提携協力覚書」を締結し、その翌日の25日には秋田県と高雄市が「国際交流協力覚書」を締結したことをお伝えした。大分県と台中市の都市間提携はそれに続く快挙で、日台の自治体による姉妹提携は55件目となった。

この大分県と台中市で今年は11件目で、近年ではもっとも多い提携数となっている。ちなみに、日台の都市間提携が急増したのは2012年からで、2012年:5件、2013年:7件、2014年:8件、2015年:6件、そして今年はまだ3ヵ月を残した時点で11件だ。

1979年10月に青森県大間町と雲林県虎尾鎮が姉妹町を結んで以来の38年間で55件だが、2011年までの33年間で18件、2012年から今年までの5年間で37件。この5年間で約7割にも及んでいる。いかに近年の日台交流が豊かであるかはこの姉妹都市提携が象徴的に示している。


台中市、大分県と友好交流の覚書 定期チャーター便も就航へ

【中央通信社:2016年9月9日】

覚書を締結する広瀬勝貞・大分県知事(左)と林佳龍・台中市長(右)中央通訊社の報道より

台中市は8日、大分県と友好交流に関する覚書(MOU)を締結した。同市は締結によって双方は正式に姉妹都市になったとし、今後スポーツ、農業、教育、産業などの分野で交流、協力を進めていきたいと期待を示した。

林佳龍市長は、両県市は昨年8月に観光友好交流連携に関する覚書、同11月に協定書を結んで以来、温泉やサイクリングなどを通じて積極的に交流してきたと強調。また、今月15日には双方を結ぶ定期チャーター便の運航が開始される予定で、今後、台湾中部の人々に大分を観光するよう呼びかけていくと語った。

林氏によると、昨年10、11月に同区間で運航されたチャーター便は搭乗率8割以上と好調だったという。

このほか、今年2月には台中市温泉観光協会と同県の由布院旅館組合が協定書を交わしている。