5月18日、山形県の吉村美栄子(よしむら・みえこ)知事は高雄市の陳菊市長と経済および文化交流の友好協力覚書に調印した。

吉村知事は帰国後の定例記者会見において、約30人を率いて臨んだ台湾ミッションで締結したこの覚書について次のように説明している。

<5月17日から21日までの5日間「日台観光サミットin 宜蘭(ぎらん)」への参加にあわせ、私を団長として観光、経済、農業関係の皆様など総勢約30名で台湾を訪れ、トップセールスを行ってまいりました。

今回の訪問では、昨年に引き続き、高雄市の陳菊(ちんきく)市長とお会いし、「山形県と高雄市との経済交流・文化交流等における友好協力に関する覚書」を締結いたしました。

今後、観光交流や、教育交流を通じた相互の人的交流、特産物の取引拡大やビジネス展開の機会の拡大、また、女性の活躍・リーダーシップ向上など経済交流・文化交流などの促進に向けて、協力して取り組んでまいります。>(知事記者会見:平成28年5月24日「台湾でのトップセールスの実施結果について」)

ちなみに、山形県ではこれまで台湾の自治体と都市間提携を結んだことはなく、この友好協力覚書が初提携となった。「台湾週報」の記事を下記に紹介したい。


高雄市と山形県が友好協力覚書に調印

【台湾週報:2016年5月19日】

高雄市の陳菊市長と山形県の吉村美栄子知事は5月18日、高雄市政府において、経済および文化交流の友好協力覚書に調印し、双方は農業、教育、観光、経済の各交流および女性のリーダー力向上といったテーマで、実質的な交流を強化していく決意を共に宣言した。

陳菊市長はあいさつの中で、「高雄市のすばらしい景色やフレンドリーな気風は、山形県と多くの面で似ており、双方は多方面での相互補完性の特色がある」と述べ、今後さらに多くの山形県民が高雄を訪れることを期待した。また、高雄市ではバナナ、パイナップル、パパイヤなど良質な特産品が生産され、現在、積極的に日本市場を開拓していると紹介し、「日本の消費者に高雄産の優れた果物や農産品を味わってほしい」とアピールした。

山形県には世界的に評価されている製造業、研究開発の基地、科学技術研究所があり、海外に進出しているメーカーも数多くあることから、高雄市政府では今後、山形県からの訪問団が高雄市でビジネスマッチングを行い、高雄市内の企業と交流し、投資および企業間のビジネス往来を相互に拡大し、企業連携による新しいビジネスチャンスを開拓していくことを期待している。

【高雄市政府 2016年5月18日】