20160212-01

聯合報の報道より

本日(2月12日)午前4時20分に台南市政府消防局が発表したところによると、倒壊した台南市永康区の16階建てマンション「維冠金龍」からの死亡者は71人となり、台湾全体では73人となった。全員、台南市内で亡くなっている。

地震発生から7日目を迎え、捜索は不眠不休で続けられている。しかし、頼清徳・台南市長は地震発生3日目の8日、「死者が100人を超す恐れがある」との見方を示していたことが現実味を帯びてきている。

倒壊した16階建てマンション「維冠金龍」にはまだ60人ほどが取り残されているとみられ、家族の方たちの苛立ちは募る一方のようだ。下記に毎日新聞の記事をご紹介したい。

なお、昨年秋に叙勲された友愛グループ代表の張文芳先生から一昨日の夜、下記のお便りをいただいた。春節を過ごす台湾の方々もお正月気分どころではないようだ。

<206台南地震の救助報道のテレビを連日涙しながら視ております。2月10日21時現在、この維冠金龍ビルの死者は46人に達し、連絡取れず、救助困難な住民はまだ94人も残っており、救助隊はなおも不眠不休で献身的な救助が続いていますが、前途は悲観的としか云えず、100時間を超えた現場での家族の方々の焦りの様子が気の毒でなりません。

貴会の義援金募集活動、忝けなく存じます。台日は一体です。15日(月曜)台湾全土で半旗を掲げて受難者に弔意を捧げます。>


捜索難航、焦る家族 倒壊ビル、なお60人不明

【毎日新聞:2016年2月12日】

台湾南部を襲った地震は11日、発生から6日目を迎えた。これまでの死者は67人。このうち台南市の16階建て雑居ビル倒壊現場での死者は65人に上る。なお約60人が中に取り残されているとみられ、家族はいらだちを募らせている。

台湾メディアによると、家電量販店などが入居していた低層階には、壁が取り払われた部屋もあり、こうした改築が強度に影響した可能性もあるという。

倒壊現場ではこの日、地面に近い下部を捜索するため、重機を52台に増強。しかし、場所によって作業の進度に大きな差があり、最も捜索が遅れている場所の家族らは、当局に不満を訴えた。

「いつになったら捜索が始まるんだ」。「もう6日目だ。タイムスケジュールを示してくれ」。状況説明会で、家族が抑え切れなくなった焦りを市幹部にぶつけた。

11日夜には地震発生後、初めて雨が降った。市幹部は「雨が降っても作業は中断しない」と強調した。

一方、一部の被災住民は11日、業務上過失致死の疑いで身柄を拘束されたビル建設会社の元社長ら3人に対する財産の仮差し押さえ申請を台南地方法院(地裁)に提出した。