ご案内のように3月6日から9日まで「2014台湾・桜ツアー」で訪台してきました。台湾の桜の盛りには間に合いませんでしたが、台北、台中、新竹の各地で名残りの桜を見てまいりました。簡単にご報告いたします。

今回は特に、昨年12月に河津桜の苗木を寄贈した台日文化経済協会(黄天麟会長)が桃園県大渓鎮の石門ダム湖畔の仮植え所に植えられた苗木を見学することが目的の一つでした。

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石門水庫仮植え所にて台日文化経済協会の皆さんと

初日の3月6日、桃園空港に出迎えていただいた黄天麟会長らと一緒に石門ダムへ。仮植え所では、呉志揚・桃園県長の代理ということで曾榮鑑・農業発展局局長に出迎えていただき、本会からお贈りした河津桜の苗木がすくすくと育っている様子を拝見し、参加者一同、手厚い育成ぶりに感激。

2日目の3月7日は蔡焜燦・李登輝民主協会理事長と待ち合わせしている台北日本人学校へ。李登輝民主協会はここに苗木20本を寄贈しており、その生育状況を見るためにお邪魔しました。

日本人学校では亀山佳久・校長と山本巌・教頭自ら構内に植えられた河津桜をご案内いただき、ここでもすくすくと育っている様子を拝見できました。

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蔡焜燦・李登輝民主協会理事長に寄付金を贈呈

蔡焜燦先生も同行していただいた陽明山散策の後、蔡焜燦先生主宰の昼食会には李登輝民主協会の李雪峰・張燦[洪金]常務理事、蔡先生の実弟の蔡焜霖先生なども参加。この席上、本会から李登輝民主協会に桜募金として50万円を寄贈しました。これは、本来なら本会から苗木を贈る予定だったのですが、李登輝民主協会から接木によって苗木を増やしたいという申し出をいただき、その資とするためです。

昼食会後、一行は一路台中へ。台中での夕食会には元台北駐日経済文化代表処の許世楷大使と盧千恵夫人、東海大学の王良原・助教授などにもご出席いただきました。許大使からは台湾と中国を巡る動きや馬英九政権の対中政策など最近の台湾情勢についてご講話いただきました。

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許世楷大使ご夫妻を囲んで

3日目の3月8日は台中在住の本会会員の黄木壽氏もホテルから同行、まず河津桜を植樹し記念碑もある台中公園へ。しかし、ここに植えられた200本の河津桜は大半が枯れてしまい、残っているのは数本。桜の育成には土壌検査にはじまり毎日のように水をやるなど手間がかかるのですが、台中市政府は公園管理所に委託してしまいどうもうまくいかなかったようです。

その後は、台湾の「桜守」桜花張さんこと張州府氏の員濃種苗繁殖場へ。ここは桜を接木で繁殖している一大花卉(かき)農場。広い農場内には河津桜をはじめ、富士桜、吉野桜など所せましと植えられていました。桜の木で桜のアーチを作ろうという試みもなされており、意欲的な取り組みに一同大感激でした。

員濃種苗繁殖場の後は台中日本人学校へ。ここでも廣瀬孝二・校長と田村洋幸・教頭に出迎えていただき、李登輝元総統が「台中市日僑学校」と揮毫された扁額や校内をご案内いただきました。1999年9月21日の台湾大地震の後、小池百合子・衆議院議員ら国会議員一行が植樹したという河津桜が立派に育っているのを見せていただきました。李登輝民主協会では台北日本人学校に引き続き台中日本人学校にも河津桜の苗木を寄贈する計画があるそうで、これならすくすくと育つのではないかと安心しました。

一行はその後、新竹へ。新竹ではホテルで出迎えていただいた張震天・新竹市李登輝之友会会長や新竹の桜守、洪日盛さんらとともに新竹神社の様子を拝見。現地には新竹市政府の方も待機しておりご案内いただきました。

最終日の3月9日は、日曜日にもかかわらず張会長、洪日盛さん、新竹市政府の方々のご案内により新竹公園に植えられた河津桜などを見学しました。

本当にここの桜はよく育っています。やはり管理がいいからのようです。日本からお贈りした河津桜は大島桜を台木(母木)としているせいか、台湾の原種である山桜(寒緋桜、台湾桜とも)を台木にした河津桜の方が断然生育がいいのには驚きました。日本からお贈りした河津桜は11年目ですが、山桜に接木した8年目の河津桜の方が幹回りも太く、大きくなっています。

このようなことで、今年は例年になく気温が低く、寒い中の「台湾・お花見ツアー」でしたがたいへん充実した3泊4日でした。