120710_1446東日本大震災に対する台湾からの多大な支援はついに天聴にも達し、去る4月19日、2年ぶりに催された春の園遊会に、台湾を代表して馮寄台・台北駐日経済文化代表処代表(当時)と顔希君夫人を招かれ、今上陛下から直接「台湾ありがとう」というお言葉を賜った。陛下が馮代表にお声をかけられた後、皇后陛下も顔希君夫人と英語で歓談されたという。

本会メールマガジンでこのことをお伝えしたとき「これは日本として台湾の東日本大震災支援に最高最大の感謝の意を表したことになり、日本人の一人として、陛下の思召しに心から感謝申し上げたい」と述べたが、日本ではこれ以上の感謝の意を表する形はないと言っていい。

先日、被災地の石巻市内でコンビニエンスストアを営む本会会員で、日本李登輝学校台湾研修団卒業生の高橋俊一(たかはし・しゅんいち)氏から久しぶりにお便りと写真をお送りいただいた。

一読、驚いた。なんと台湾から石巻市と隣接する女川町(おながわ・ちょう)の消防署に台湾の方から消防車が寄贈されていたというのだ。

高橋氏は「消防車両が不足してゐる中、かうした台湾からの御厚情に、ただただ感謝の意を新たにするものです」と述べているが、それ以外に言葉が見当たらない。心から感謝申し上げたい。

ちなみに、高橋氏のお便りの書出しにある「届けた自転車」とは、公共機関や保育所などで働く方が移動手段を失っていた当時、高橋氏からの要請を受けて「被災地に自転車を贈ろう」という気運が巻き起こり、日本李登輝学校台湾研修団の卒業生が中心となり、皆さまから寄せられたお見舞い募金で8台購入して送り届けた自転車のことだ。

また、高橋氏からのお手紙と寄贈された消防車の写真を下記に掲載したい。

ご無沙汰してをります。 震災後の御支援誠にありがたうございました。届けた自転車で、警官が店に来店する姿が日常になりました。そんな中、石巻消防署に台湾から寄贈された消防車両があると知り、足を運んで参りました。

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広域広報によると、「日本を愛する台湾有志の方々から」とあります。東日本大震災を受け、消防署でも多くの車両が被災しましたが、かのやうなところでも、台湾から温かい御支援を受けてゐたやうです。 初めは去年12月に張璧夙様より、女川消防署に高規格救急自動車(命名:充号)、続く今年2月には胡榮材様より、石巻消防署に消防ポンプ自動車(命名:未希号)を、それぞれ寄贈いただきました。

消防車両が不足してゐる中、かうした台湾からの御厚情に、ただただ感謝の意を新たにするものです。御報告まで。