16日発売の「週刊新潮」(4月23日号)がNHK「JAPANデビュー」問題を大きく取り上げ、批判している。巻頭特集として「歴史歪曲と『台湾人』も激怒したNHK『超偏向』番組」と題し、その反日的な歪曲ぶりを紹介し、歪曲以上の問題として「台湾の人々の証言が、編集の名のもとに恣意的に“操作”され、日本を貶める論調に利用された」ことを追究している。

ここに登場するのは、金美齢(評論家)、永山英樹(台湾研究フォーラム会長)、櫻井よしこ(ジャーナリスト)、柯徳三、平野久美子(ノンフィクション作家)、柚原正敬(日本李登輝友の会事務局長)、林建良(メルマガ「台湾の声」編集長)、碓井広義(東京工科大学教授)の方々だが、いずれもこの番組がいかに事実を歪曲した「超偏向番組」であるかを語っている。

特にNHKから取材を受けた柯徳三氏が「確かに差別も受けたが日本は台湾に多くのものを遺してくれた、ということ。……私が一番伝えたい部分でした。だが、そうした発言は悉くカットされた」と、不本意な意中を吐露しているのは見逃しがたい。だから柯氏は「台湾が反日であるかのような誤った情報が強調されれば、二国間の関係に水を差すことになる」と、NHKの報道姿勢に危惧の念を表明し、「NHKがこんな番組を作った背景には、日台の関係を引き裂こうとする中共の意向があるのではないか」と、中国とNHKが結託しているのではないかとの陰謀説さえ述べるのである。

さあ、取材した相手、それも台湾に「植民地時代の差別、戦争の深い傷が残されている」ことを証明しようとして立てた「証人」の中でも、目玉の柯徳三氏にまで批判されるNHKのこの「JAPANデビュー」、今後のNHKの対処が見物だが、未読の方はぜひこの「週刊新潮」を読んでいただきたい。番組を観たときの「怒り」がさらに倍加して湧き起こってきます。