20080218国家・組織の命運は指導者の素質と能力で決まる―。権力の最高峰に立ち続けた世紀の哲人政治家が書き下ろした究極の指導者論23章。どのような組織においても、その運命の成否を決める最大の要素は、指導者の「素質」と「能力」である―。

そう言い切る著者は、総統として12年間、権力の頂点に立って台湾の民主化を推進した「哲人」政治家である。本書は、国家であれ企業であれ、「組織の頂点に立つ指導者は、孤独に耐えるために何らかの信仰をもたなければならない」に始まって、指導者がもつべき死生観、公義の精神、哲学、勇気、現場主義など、「最高指導者に求められる条件」を全23章にまとめた。

これらはすべて、著者自身が日々の体験と思索のなかで練り上げた珠玉の人生哲学であり、洋の東西を問わず、組織を率いる人間にとって貴重な行動指針になるだろう。激しい政治闘争のなかで、また外国の軍事的恫喝に直面して、あるいは大地震の復興事業を陣頭指揮しつつ、「自分はいかにすれば、最高指導者としての大事な職責を果たしうるのか」と考えつづけた著者の姿が感動を呼ぶ一冊。

『最高指導者の条件』李登輝 PHP研究所
価格 1470円 (税込)
発売日 2008年02月18日