20060311

問題の地図 クリックすると拡大します

台湾は中国の一部ではない。しかし、中国の一部だとする誤認識が台湾に大きな不利益をもたらす。

WHO(世界保健機関)は、台湾を中国の一部として認めることで、鳥インフルエンザの感染者がいないにもかかわらず、感染地として表示していることが読売新聞などの報道で明らかになった。

去る3月6日、アイスランド与党議員との席で、2年前に重症急性呼吸器症候群(SARS)の流行を経験し、台湾は鳥インフルエンザに対する防疫に関しアジアでは日本、オーストラリアに次いで優れた対応力を有していることを示した陳水扁総統は、台湾のSARS流行は中国が感染情報を隠匿したために発生したことや、過去400年で12回流行したインフルエンザのうち9回は中国が発生源であったことを挙げ、台湾が世界の防疫ネットワークから外されることはきわめて危険であると指摘したばかりだった。

感染者がいない台湾を感染地と表示することは、誤りである。「国別表示をしただけ」と言い逃れるWHOは、医療の分野まで中国の主張を持ち込む最悪の措置としかいいようがない。観光などに深刻なダメージを与えることも予想され、WHO早急な改善措置を講ずるべきである。