本会設立大会に関する自由時報報道 (2002年12月16日)

「日本李登輝友の会」の設立について、台湾の最大手日刊紙『自由時報』は2002年12月16日、1面トップで以下のように報じた。


日本で李登輝友の会が盛大に設立大会

日本各界1400人が出席、李登輝氏はインターネットで台湾精神を語る、総統・副総統も祝辞で台日実質関係の進展を期待

【駐日特派員・張茂森=東京15日】李登輝前総統は15日、東京で盛大に行われた「李登輝友の会」設立大会で、「台湾精神と日本精神」と題する講演を衛星中継で行った。李氏その中で、「台湾精神とは頑張り精神。それは台湾繁栄の原動力でもあった」と指摘した。陳水扁総統も大会後の記念パーティーに書面で祝辞を寄せ、李氏の台湾民主化への貢献を称えるとともに、「この新たな交流ルートにより、台日実質関係が更に進展することを希望する」と述べた。呂秀蓮副総統も「李前総統は台湾民主化を推進した功績により、台湾人民から深く敬愛されている。彼が身に備えた台湾精神と日本精神は、まさに台湾の急速な成長の原動力だった」と祝辞を述べた。

東京のホテルオークラで行われたこの会には、日本の政、経、財、学、文化等各界からおよそ1400名が出席。海外における第一番目の「李登輝友の会」となった。

李登輝氏は講演の中で、日本統治時代に台湾総督府の農業技官だった新渡戸稲造(現在日本の五千円札に描かれている人物)の著書『武士道』の内容を例に、日本人最高の道徳規範である武士道を、一種の「滅私奉公」の精神であると強調するとともに、かつて読んだこの書には、総統時代の台湾の建設で多大な影響を受けていたと述べた。

一方台湾精神について李氏は、「台湾人の進取、冒険といった困難克服の精神が、即ち所謂『頑張り精神』だ。この『頑張り精神』が台湾の繁栄を築く原動力となった」「日本精神はその実、台湾精神の重要な一部分である」と指摘した。

陳総統は祝辞の中で、「李登輝氏の台湾民主化への貢献は国際的に評価されている」と指摘するとともに、「日本李登輝友の会の設立は、李登輝氏の民主改革への一種の評価であり、また台日交流の懸け橋になるものだ。両国の実質関係にとっては重要な意味合いを持つ」と述べた。呂副総統もまた、「日本には「台湾関係法」を制定し、政府の台湾との往来の指針とする必要があるだけでなく、台湾と経済、文化、安保面を包含する共栄圏を構築しなければならない」と訴えた。

大会には「台湾李登輝友の会」全国総会の黄崑虎会長、何敏豪立法委員等も貴賓として招かれた。黄氏は挨拶の中で「日本で李登輝友の会が設立されたことは、台日関係の発展に特別な意味がある」と述べた。

大会では会長に作家の阿川弘之氏を、副会長に拓殖大学総長の小田村四郎氏を推挙した。

※同紙では第5面でも、李登輝氏の講演内容や参加者の熱気を大きく報じている。