台湾の「親日」と朝鮮の「反日」がよく取り沙汰される。なぜ同じ日本の統治を経たにもかかわらず、真逆ともいうべき違いが出て来たのか。本書冒頭の「はじめに」で、著者はその違いについて「儒教的価値観の浸透度の濃淡が?根っこ?にあると私は思う」と明記する。

その具体例として、第1章は台湾と朝鮮の統治の比較に当て、第2章からは「日本人は真面目で、愚直なほど一生懸命に台湾統治をやった」ことを、後藤新平、新渡戸稲造、森鴎外とその子の森於菟、磯永吉、末永仁、高野孟矩、斎藤茂、長谷川謹介、新元鹿之助、瀧野平四郎、吉村善臣など、人物を通して統治の実態を明らかにしてゆく。本書を読まずして日本の台湾統治を語るべからずの感さえ覚えるほどに、「志と情熱や愛情を持って海を渡った日本人」の懸命な姿が生き生きと描かれている。

本書は、産経新聞編集委員の喜多由浩氏が2020年4月1日から2022年3月30日まで産経新聞に53回にわたって連載した「台湾日本人物語 統治時代の真実」の単行本。

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【産経新聞出版  発行:2022年6月5日  定価:1,650円(税込)  四六判・並製・312頁】

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