友好協定締結を喜ぶ台南市議会の頼美恵・議長(右)と京都市会の寺田一博・議長(台南市政府のHPより)

6月8日に和歌山市議会と高雄市議会が「友好交流覚書」を締結したことを本会HPや本会メールマガジン『日台共栄』誌上でお伝えしたばかりですが、それから1週間も経たない6月13日、京都市会と台南市議会が「友好交流協定」を締結しました。

中京区寺町通にある京都市会で行われた調印式は、京都市会や台南市議会の代表団、台北駐大阪経済文化弁事処(総領事館に相当)の洪英傑・副処長、来日中だった行政院農業委員会の李退之・副主任(副大臣に相当)、台南市台日友好交流協会の郭貞慧・理事長などが見守る中、寺田一博(てらだ・かずひろ)議長と頼美恵議長が友好交流協定書に署名したそうです。

京都市会のホームページではその日のうちに関係写真4枚とともに、締結に至った経緯などを伝えています。

<台南市議会とは,平成24年に台南市が世界歴史都市連盟に加盟して以降,台南市長や台南市議会議長等による本市への訪問をはじめ,機会あるごとに交流を重ね,友好関係を築いてきました。

平成29年10月には,寺田議長が京都市会を代表して台南市を訪問し,議会同士の交流の更なる促進により,市民同士の交流を進めることの必要性などについて,頼議長と意見交換を行い,また,平成30年1月には,頼議長から,両議会間における友好交流協定の締結を進めたい旨の親書をいただきました。

こうした経過を踏まえ,京都市会においても協定締結の合意が図られたことから,今回の締結に至ったところです。>

台南市議会もその日のうちにホームページで友好交流協定の締結について伝えていますので、中央通信社の記事とともに併せて下記にご紹介します。

本会の調査によれば、日台の議会同士の提携はこれまで4件あり、今回の協定締結で5件目となります。

1)2006年12月19日、石川県議会と台南県議会が友好交流協定を締結。
 *2011年10月05日、石川県議会と台南市議会が友好交流協定を締結。
2)2008年04月16日、神奈川県議会と台北県議会が友好交流協定を締結。
 *2018年04月24日、神奈川県議会と新北市議会が「友好交流協定提携10周年覚書」を締結。
3)2017年01月08日、金沢市議会と台南市議会が友好協定を締結。
4)2018年06月08日、和歌山市議会と高雄市議会が友好交流覚書を締結。
5)2018年06月13日、京都市会と台南市議会が友好交流協定を締結。

今年4月24日、神奈川県議会が新北市議会を訪れ「新北市議会・神奈川県議会友好交流協定提携10周年覚書調印式祝賀式典」を新北市議会において執り行い、小野寺慎一郎・副議長と新北市議会の蒋根煌議長が「新北市議会・神奈川県議会友好交流協定提携10周年覚書」に調印したそうですが、議会提携や姉妹都市提携はやはり日台交流の要です。

事実、神奈川県議会と新北市市議会の姉妹議会としての交流が続いていたことで、2016年10月には「防災に関する相互応援協定」及び「高校生の相互交流推進に関する協定」が結ばれています。

また、京都市会と台南市議会の協定締結でも、両市間の友好交流協定の締結も視野に入れているということですので、今回の協定締結を心からお祝いし、今後の交流深化に期待したいと思います。

◆京都市会HP:京都市会と台南市議会(台湾)との友好交流協定締結式を行いました。[6月13日]


日台の「古都」台南と京都の市議会が友好協定 古跡や文物で交流深化期待

【中央通信社:2018年6月14日】

台南市議会は13日、京都市の議会、京都市会と友好交流協定を締結した。両市議会の頼美恵議長と寺田一博議長が京都市会で協定書に署名した。頼議長は、京都市には学ぶべきところが多くあるとし、古跡や文物の管理、維持などについて交流を深めていければと期待を
寄せた。 

歴史的建造物が多く残されていることから、台湾の古都として知られる台南市。頼議長は、1000年の歴史を有する京都と比べると台南市の歴史はまだ浅いとし、京都市との交流を通じて台南の国際的な知名度を高めていきたいと意気込んだ。 

台南市は2012年、京都市が会長都市を務める「世界歴史都市連盟」に加盟。2020年の世界歴史都市会議の誘致を目指し、頼議長ら一行は今回の訪問で働き掛けを行うという。 

台南市議会によると、両市間の交流は近年、盛んに行われており、昨年8月、当時台南市長だった頼清徳氏が京都市の門川大作市長や寺田議長を訪問。同10月末には寺田議長が台南市を訪れた。将来的には両市間の友好交流協定の締結も視野に入れられているという。