戸籍問題

koseki-01台湾出身者が「中国」とされている戸籍問題の解決を!

平成22年(2010年)9月、台湾人女性と結婚したある日本人男性から妻の戸籍の国籍を「中国」にされたといって相談を受けたことがきっかけで、戸籍問題が浮上した。

在日台湾同郷会や在日台湾婦女会、本会などが在日台湾人の外国人登録証明書の国籍を「中国」から「台湾」に改正しようと解決をめざして働きかけてきた外登証問題は、平成21年(2009年)7月に可決された「出入国管理及び難民認定法」の法改正で完全に解決し、法改正後、3年以内に実施される「在留カード」の「国籍・地域」欄には「台湾」と明記される。

また、住民票問題も申請者の申請を受け入れ「台湾」と記載する自治体が増えていることでほぼ解決したが、実はまだ戸籍問題が残っていた。

本会の調査によれば、戸籍において台湾出身者の国籍が「中国」とされるのは、昭和39年(1964年)6月19日付で出された法務省民事局長による「中華民国の国籍の表示を『中国』と記載することについて」という一片の通達がその元凶だった。それ以来、婚姻・帰化・養子縁組など、台湾出身者の身分関係の変動に関わる戸籍の国籍は「中国」とされてきたことが判明している。

そこで、この問題を知った本会の小田村四郎会長は平成22年11月3日、当時の柳田稔・法務大臣宛に「台湾出身者の戸籍に関する要望書」を送達した。だが、戸籍を担当する法務省民事局からは「台湾出身者の戸籍の国籍は、昭和39年の民事局長通達に従っている」という趣旨のなんともつれない、木で鼻をくくったような返答が返ってきた。

法務省民事局長通達(昭和39年6月19日付)

その後も、例えば本年2月、青森県三沢市でアメリカ人と結婚した台湾人女性から「三沢市役所から受け取った結婚証明書に、私の国籍が『中華人民共和国(PRC)』と記載されていましたので、すぐに訂正を求めました。しかし、市役所の担当者は『日本では台湾は中国の一部と考えられているため、国籍を台湾と表記することができない』と私に言うのです。私は深いショックを受け、混乱しました」という手紙をいただいたことがある。

また、台湾の中央通信社が報道したところでは、日本でイギリス人男性と結婚した台湾の女性は5月2日に千葉県内で婚姻届を提出し、20日に手にした結婚証明書では、国籍欄が申請した「台湾」から「中国」に改められていた。そこで、この女性が窓口で問い合わせたところ、職員からは「こうするしかない」と説明されたという。

国籍欄に中国と記載された戸籍の例 1

国籍欄に中国と記載された戸籍の例 2

国籍欄に中国と記載された戸籍の例 3

結婚という晴の門出だというのに、その門出において台湾出身者はこのような悲しい思いを抱かされている。日本によって、みじめな思いをさせられているのだ。これは、台湾人の人権をも踏みにじる不条理このうえない措置であり、外登証と同根で、必ずや解決されなければならない問題だ。

実は、地方自治体の戸籍に関する事務は、法務省からの受託事務となっている。そのため、自治体ではどうしようもなく、変更できないシステムになっている。

本会にも、台湾人女性と結婚した方や台湾から嫁いできた方、また帰化された方は少なくない。しかし、「中国」と記載されることを拒否したかったが、受け入れなければ戸籍登録できないので、やむなく受け入れたというのが実態だった。また、自治体では受け入れたことをもって「申請者の了解を得た」と受け取っている。

だから、申請者の不満は法務省に届くはずもなかったというのが、これまでの実情なのである。それが50年近くにもわたって改正されないというのは、異常というしかない。あの外務省にして、今回の東日本大震災における各国からの物資支援・寄付金をまとめるに際しては、台湾と中国を明確に分けて記載しているのである。

そこで、本会は今後、外登証問題などと同じように、台湾正名運動の一環として戸籍問題の解決に取り組むこととし、戸籍の国籍欄を在留カードに倣って「国籍・地域」とし、台湾出身者は「中国」ではなく「台湾」と表記するよう、民事局長通達を出し直すよう強く要望してまいります。


具体的な活動として、次の3つの取り組みを提案しますので、ご協力をお願いします。

■地元の首長や法務大臣に改正や抗議の声を届けよう!

1)在住する自治体の首長宛に「中国」から「台湾」への改正を要望する。

2)この要望と併せて、首長から法務省への「照会」を要請する。

3)法務大臣宛に、民事局長通達の出し直しを要請する。

要望や抗議にあたりましては、昭和39年の民事局長通達や本会の要望書、戸籍問題の解決を望む日台の声を参照されますようお願いします。

また、本会では継続的に署名活動を行っております。署名活動の予定や報告などは、「署名活動」もしくは活動別お知らせをご覧ください。

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