◆これまでの地図帳問題に対する本会の活動はこちら
ネット署名を開始しました!
◆【中学校地図帳の表記は変わっていなかった!】
本会は平成17年以来、中学校社会科教科書のひとつである「地図帳」問題に取り組んでいる。台湾が中国の領土とされたり、日本が1945年に台湾を中国に返還したというような間違った記述を正す活動だ。
昨年は署名活動を進め、文部科学省や出版社(帝国書院と東京書籍)に対して訂正要望を出し、宮城県や石川県議会では「中学校社会科地図帳の内容を適切な記述に是正するよう求める意見書」が採択されてもいる。
本年3月、中学校教科書の検定作業が終わり、現在、見本本が採択地区に配布されて採択作業の段階に入っている。採択は8月までにほぼ終わり、来年4月には供給本として生徒に配布される。
そこで、本会が訂正を要望した記述がどうなっているかを見本本で確認したところ、帝国書院も東京書籍も記述はほとんど変わっていないことが判明した。
両社とも、国土の面積では、中国は「960」(万平方キロメートル)のままで、台湾の面積3.6万平方キロメートルを含ませており、中華人民共和国の資料を使っているのもそのままで、全部に台湾が組み込まれている。
東京書籍は、裏表紙にあった台湾を含んだ中華人民共和国の地図こそなくなっていたが、相変わらず「台湾(1945 中国へ返還)」と書いているし、中国の都市に台北と高雄を入れているのである。
そこで、本会は近々、文部科学省と帝国書院・東京書籍に対して改めて訂正要望書を呈し、供給本ではこのような誤記を訂正し、中学生に台湾に関する正しい知識を伝えるよう強く求めてゆく予定だ。
今後も皆様のお力添えをいただきながら、台湾正名運動の一環としての地図帳問題の解決に当たりたい。
平成23年7月吉日
日本李登輝友の会
◆【笠浩史・文部科学政務官に「再訂正要望書」と署名追加を手交】
12月17日午後、本会の小田村四郎会長は柚原正敬事務局長と片木裕一理事を同道し、文部科学省に笠浩史・文部科学政務官を訪ね、署名の追加分を手渡すとともに、併せて「再訂正要望書」を手交しました。
「再訂正要望書」では、川端達夫・文部科学大臣に呈した「訂正要望書」の回答は5年前に笠政務官自身が地図帳問題で提出した「質問主意書」の政府回答と瓜二つであることを述べるとともに、その後の動きとして、短期間で約2万3千人から賛同署名が集まり、宮城県議会でも政府に適切な記述に是正するために必要な措置を講ずることを求める「意見書」が採択されたことなどを紹介し、中学校教科書の検定年である本年、文部科学省はこれらの誤記を検定で訂正するため、改めて誤記の箇所を指摘するとともに、再び訂正要望書を呈す旨を述べています。
笠政務官は「政務官になりましたが、私もまだ民主党の日台議連に席を置いている身であり、羽田空港から松山空港への一番機で訪台する案を考えたのは私ですから」と、終始、趣旨はよく分かっているという対応でした。
小田村会長から教科用図書検定調査審議会にもこの訂正要望書を出すのはどうかと水を向けると、笠政務官も賛意を表しました。また笠政務官は、この問題は文科省だけではなく外務省も深く関わっている問題であると述べ、外務省への対応も示唆しました。
教科書検定はすでに終盤を迎えています。署名を通じて皆様からいただいたお気持ちを生かし、近い将来、日本と台湾の交流を担う中学生に「台湾は中国じゃない」ことを知識としてしっかり伝えるために、あと一踏ん張りです。
再訂正要望書はこちらから
翌12月18日には、台湾で最大発行部数を誇る自由時報にも掲載されました。
◆【7月21日、地図帳問題で小田村会長が文部科学省に「訂正要望書」を手交】
〜文部科学省で記者会見に臨み要望書の内容を説明〜
7月21日午後3時、本会の小田村四郎会長は柚原正敬事務局長や永山英樹理事らを同道し、文部科学省において川端達夫・文部科学大臣宛の「中学校社会科地図帳の記述内容に関する訂正要望書」を手交した。
小田村会長はまず川端大臣の代理として出席した同省の教科書課教科書企画官らに、「訂正要望書」と地図帳の問題箇所コピーを手渡した後、「訂正要望書」を逐条的に読み上げて問題点を指摘した。
文科省側は、この「訂正要望書」を、川端達夫大臣はじめ検定意見の原案を作成する教科書調査官や、教科書内容を審議して検定意見を作成する「教科用図書検定調査審議会」委員にも伝えることを約束した。また「訂正要望書」では川端大臣から文書での返答を求めていることについては検討すると返答した。
その後、小田村会長らは4時半から同省の記者会見場で記者会見に臨んだ。会場には代表幹事社のフジテレビをはじめ10社ほどが出席、台湾メディアも2社交じる中、小田村会長は「訂正要望書」を手渡してきたことを報告し、要望書の内容を詳しく説明した。
質疑応答で、教科書会社へは訂正を求めないのかという質問には、柚原事務局長がすでに平成17年に地図帳を発行している帝国書院と東京書籍に訂正を求める文書を出した旨を述べ、「近々、教科書会社には文科省に訂正要望書を呈したことを伝えるとともに、改めて訂正を要望していきたい。また台湾政府にも今回のことを伝え、台湾側からも文科省に訂正を要望するよう働きかけたい」と答えた。
訂正要望書はこちら
なお、この問題については産経新聞等が報じただけでなく(下記参照)、台湾で最大発行部数を誇る自由時報でも取り上げられた。また、この問題に対しては李登輝元総統も大きな関心を寄せており、自由時報の記事を目にした李登輝元総統から本会の小田村四郎会長および柚原正敬事務局長に感謝と激励の書簡がおくられている(日本語訳したものはこちら)。
また、8月2日には台湾政府側からもこの問題について働きかけをしてもらうよう、台北駐日経済文化代表処(東京)の馮寄台代表へも要望書を送付している。
◆大江議員からの「質問主意書」に対し、政府からは木で鼻をくくったような「答弁書」
本会では上記と並行し、大江康弘・参院議員にも働きかけ、以下の内容の「質問主意書」を政府にあてて提出した。
一 教科書検定に合格した地図帳において、台湾を「中国へ返還」と表記していることについて、日本は一九四五年に台湾を中国に返還した事実はあるのか。もし返還が事実ならば、その根拠となる条約などは何か、政府の見解を示されたい。
二 本件に関し、今後の教科書検定においてどのように対応するのか、政府の方針を示されたい。
それに対し、8月10日に政府から閣議決定された「答弁書」が返送されてきた。菅直人首相から出された「答弁書」は質問に対し、まともに答えない不誠実な内容の上、地図帳の検定を適切とする文科省擁護に徹している。
また、本会の小田村四郎会長が川端達夫・文部科学大臣宛に手交した「訂正要望書」への回答が8月20日に文科省から届いた(文書は19日付)。先に政府の「答弁書」が出ていたため、その範囲内での「回答」になるだろうと予測してはいたものの、やはりその通りであった。
【産経新聞の報道(7月22日付)】「台湾を中国領のように表記」 日台交流団体が教科書訂正要望 PDF版はこちら
台湾が中国領のように表記されている中学社会の地図帳は問題だとして、日台交流を進める民間団体「日本李登輝友の会」(小田村四郎会長)は21日、今年の教科書検定で表記を改めさせるように求める要望書を文部科学省に提出した。
地図帳は帝国書院と東京書籍が発行しており、いずれも台湾については、中国との間に国境線を引かないなど、中国領のように受け取れる表記になっている。
平成17年に文科省の検定を受けているが、要望書では「台湾を中華人民共和国の領土と表記することは日本政府の見解に悖る」とし、今年改めて行われる検定で訂正させるように求めている。
台湾は、日本が昭和27年のサンフランシスコ平和条約で領有権を放棄。中国政府も領有権を主張してきたが、日本側は日中共同声明でも「中国政府の立場を十分理解し、尊重」と表明するにとどめ、「承認」はしなかった。
地図帳について、文科省は「外務省の編集協力した資料に基づいて検定した」と説明。外務省は「国境線を入れれば、日本側が台湾の領有権について意見を示すことになる。日本は同条約で『台湾に対するすべての権利を放棄する』としており、意見を言う資格がない」としている。
【中学校社会科地図帳にこれだけの誤記】
発行:平成22年(2010年)8月5日 編集:日本李登輝友の会
中学校の社会科地図帳は現在、帝国書院の『新編中学校社会科地図初訂版』、東京書籍の『新編新しい社会科地図』の2 冊が発行され、帝国書院が約117万冊、東京書籍が約7万冊、計124万冊が使用されています。
この2冊の地図帳は文部科学省の検定に合格した教科書ですが、台湾を中国領としたり、日本が台湾を中国に返還したというような、見過ごしがたい誤った記述があります。
そこで、日台交流の将来を担う中学生に正しい知識を提供してもらいたいと、平成22年7月21日、小田村四郎・日本李登輝友の会会長は、川端達夫・文部科学大臣宛に「中学校社会科地図帳の記述内容に関する訂正要望書」を手交しました。
では、どこが誤った記述なのかを、それぞれの教科書で具体的に指摘します。

帝国書院『新編中学校社会科地図初訂版』(左)と東京書籍『新編新しい社会科地図』(右)
■帝国書院の『新編中学校社会科地図初訂版』(平成17年3月30日検定済)
【誤記1】
18頁、20頁の地図のなかで、台湾と中華人民共和国の間に国境線が引かれておらず、台湾の太平洋側に国境線を引いて、台湾が中華人民共和国の領土に組み込まれた表記をしています。
台湾の太平洋側に国境線が引かれ、台湾が中華人民共和国の領土に組み込まれた表記となっている(帝国書院:18頁)

台湾の太平洋側に国境線が引かれている(帝国書院:20頁)
周知のように、我が国は、昭和27年(1952年)4月発効のサンフランシスコ平和条約において台湾に関する主権を放棄しました。しかし、その後、台湾がどの国家に帰属するかについては一切取り極められていません。
また、昭和47年(1972年)9月の「日中共同声明」において、中華人民共和国政府は「台湾が中華人民共和国の領土の不可分の一部であることを重ねて表明する」とする一方で、日本国政府は「この中華人民共和国政府の立場を十分理解し、尊重」するとし、台湾が中華人民共和国の領土であるとは承認していません。アメリカやイギリスも、台湾を自国領とする中華人民共和国の主張をアクノレッジ(認識する)という立場で、決して承認はしていません。
そもそも我が国は、サンフランシスコ平和条約において台湾に対する領土的処分権を喪失しているため、台湾を中華人民共和国の領土と承認する権限はなく、そのため「台湾の領土的な位置付けに関して独自の認定を行う立場にない」というのが政府の公式見解です。
したがって、台湾を中華人民共和国の領土とすることは日本政府の見解に悖る表記であり、現に中華人民共和国が台湾を領有している事実がないことに照らせば、地図帳のように台湾を中華人民共和国の領土とすることは誤りです。
【誤記2】
21頁から22頁の「中国の資料図」における7つの中国地図は、いずれも台湾を中国の領土として描き、『中国地図集』や『中国統計年鑑』など中華人民共和国が発行した資料を基に作成しているようです。
中国の資料図(帝国書院:21頁)
しかし、これは台湾を中華人民共和国の領土と承認していない日本政府の見解に悖る表記であり、台湾は中華人民共和国の領土でない以上、台湾を自国領と主張する中華人民共和国が発行する書籍に掲載された図版を日本の中学生が学ぶ地図帳に転載して使用することは、誤った認識を与えますので、このような資料の使用は検定で極力制限すべきです。
【誤記3】
129頁の「統計資料」において、27番目に中華人民共和国の統計が出ていて、国土面積を960(万ku)と表記しています。

統計資料で台湾の3.6万kuを含む中国の国土の面積を960万kuと表記(帝国書院:129頁)
しかし、帝国書院の中学校地図帳の昭和38年版では中華人民共和国と中華民国を共に国名とした上で、中華人民共和国の面積を9561(千ku)、中華民国の面積を36(千ku)と表記し、同47年版では中華民国は島名として台湾とした上で、中華人民共和国の面積を9561(千ku)、台湾の面積を36(千ku)と表記しています。そして、昭和56年版では中華人民共和国の面積を9597(千ku)と表記し、「中華人民共和国の人口・面積・人口密度には台湾を含む」と注釈を付しています。
つまり、中華人民共和国が昭和56年までに台湾の国土面積に匹敵する領土を獲得した事実はない以上、現在の960(万ku)という表記に台湾の面積が含まれていることは明らかであり、台湾を中華人民共和国の領土の一部と表記していることになります。
しかし、台湾が中華人民共和国の領土でない以上これも誤りであり、正確に「956(万ku)」と表記すべきです。
■東京書籍の『新編新しい社会科地図』(平成17年3月30日検定済)
【誤記1】
帝国書院と同様に、12頁、14頁の地図のなかで、台湾と中華人民共和国の間に国境線が引かれておらず、台湾の太平洋側に国境線を引いて、台湾が中華人民共和国の領土に組み込まれた表記をしていますが、先に述べたような理由で、これは誤記です。
【誤記2】
12頁の図版「アジア各国の独立」の中で、日本の領土だった台湾について「1945 中国へ返還」と表記しています。しかし、日本が1945年に中国へ台湾を返還していたら、どうしてその後のサンフランシスコ平和条約で台湾を放棄できるのでしょうか。平和条約締結の時点まで、法的に台湾が日本の領土と国際的に認められていたからこそ「放棄」が成立するのであり、「返還」した領土を「放棄」することはあり得ませんので、これも明白な誤りです。
「アジア各国の独立」の説明で「1945 中国へ返還」と表記(東京書籍:12頁)
また、47頁の「国土の変化」では、「1951年9月サンフランシスコ平和条約による」「日本が放棄した地域」として朝鮮半島や台湾が黄土色で描かれています。しかし、同時に「台湾 中国へ返す」とも表記されています。これでは台湾は「日本が放棄した地域」なのか「中国へ返」したのか、判然としません。
「国土の変化」で、台湾を日本が放棄した地域としながら、「中国へ返す」とも表記(東京書籍:47頁)
この表記も、日本は台湾を中国へ返還した歴史事実がない以上、「日本が放棄した地域」のみの表記で十分であり、「台湾 中国へ返す」という表記は重大な誤りです。
【誤記3】
14頁の図版「中国の行政区分」で、台湾が中国の領土として表記され、これは中華人民共和国発行の「中華人民共和国行政区画簡冊 1999年版」に掲出された行政区分を転載したと出典名が付されています。
しかし、これも帝国書院の「誤記2」で指摘したように、台湾を中華人民共和国の領土と承認していない日本政府の見解に悖る表記であり、台湾は中華人民共和国の領土でない以上、台湾を自国領と主張する中華人民共和国が発行する書籍に掲載された図版を日本の中学生が学ぶ地図帳に転載して使用することは、誤った認識を与えますので、このような安易な資料の転載は検定で極力制限すべきです。
中華人民共和国の資料を使って「中国の行政区分」を示す中に台湾も表記(東京書籍:14頁)
【誤記4】
15頁から16頁の「中国の主題図」における「@中国の地形」をはじめとする9つの中国地図は、いずれも台湾を中国の領土として描き、『中華人民共和国地図集』など中華人民共和国が発行した資料を基に作成しているようです。
しかし、これも帝国書院の「誤記2」で指摘したように、このような資料の使用は検定で極力制限すべきです。
中華人民共和国の資料を使って「中国の主題図」を表記する中では全て台湾が一緒に組み込まれている(東京書籍:15〜16頁)
【誤記5】
125頁の「L世界の国の人口、文化、産業、日本との貿易(1)」において、27番目に中華人民共和国の統計が出ていて、国土面積を960(万ku)と表記しています。しかし、帝国書院の「誤記3」で指摘したように960(万ku)という表記に台湾の面積が含まれていることは明らかであり、台湾を中華人民共和国の領土の一部と表記していることになりますので、これも誤りであり、正確に「956(万ku)」と表記すべきです。
「世界の国の人口、文化、産業、日本との貿易」で台湾の3.6万kuを含む中国の国土の面積を960万kuと表記(東京書籍:125頁)
【誤記6】
127頁の「世界の大都市の人口」において、中華人民共和国の都市名として「タイペイ(台北)(台湾)(1999年)」と表記しています。これは明らかに台北市を中華人民共和国の都市名の一つとしていますので、重大な誤りです。
「世界の大都市の人口」で中華人民共和国の都市名と一緒に台北を表記(東京書籍:127頁)
【誤記7】
裏表紙に中華人民共和国の地図が黄土色で描かれ、この地図では台湾も同じ黄土色で描いていて、台湾を中華人民共和国の領土としていますので、これも誤りです。
中華人民共和国の地図の中で台湾を一緒に描いて中国領と表示する東京書籍の裏表紙

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